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2004/08/27

<在日社会>まず南北経済共同体を

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    盧武鉉政権の平和繁栄政策について活発な質疑応答がなされた

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                     金 根植 教授

 民主平和統一諮問会議の第11期日本地域会議が25日、東京の都ホテルで行われ、諮問委員の朴恵美本紙社長ら約240人が参加した。会議では金根植・慶南大学極東問題研究所教授(写真・下)が「平和繁栄政策の基調と推進方向」と題して報告、盧武鉉政権の政策について説明した。

 金根植教授は、金大中前大統領の太陽政策を引き継いだ盧武鉉政権の「平和繁栄政策」について、「南北の共同繁栄ひいては北東アジアの共同繁栄という『経済的相互利益』を満たさないと不可能であり、南北が経済共同体を実現し、ひいては北東アジアが経済共同体に発展する場合、最も安定した平和保障体制の土台を作ることになる」と述べ、経済と平和の相互補完という特徴を持った政策であることを説明した。

 そして、「北朝鮮の核問題、北への対応をめぐる韓国社会内部の葛藤、周辺諸国の憂慮などに配慮しながらより具体的な(平和繁栄政策の)ロードマップが必要」と語った。さらに北朝鮮の最近の動向について、「金正日時代の新発展戦略は体制の維持と存続を前提にしたもので、根本的変化ではない体制の内的変化ではあるが、体制の変化へ発展できる有意義な変化」と強調した。

 その後の討議では民団の諮問委員から、「急変しすぎて憂いを感じる」「北の本質は変わっていないのではないか」「在韓米軍の削減が心配だ」などの発言があり、大統領秘書室の担当者が「みなさんの意見は政府に伝える」と約束するなど、平和繁栄政策に対するいろいろな意見が在日社会にあることを示した。

 その後、脱北者への支援、今後の民団と総連の交流などについて活発な意見交換がなされた。