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2006/02/24

<在日社会>在日韓国民団第59回中央委・創団60周年事業を推進

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    あいさつする金宰淑中央団長(23日、韓国中央会館)

 在日本大韓民国民団中央本部(金宰淑団長)の第59回定期中央委員会が23日、東京・南麻布の韓国中央会館で開かれ、2005年度活動報告に続き、2006年度活動方針が討議された。きょう24日は第49回定期中央大会が開催され、任期満了にともない選挙で新しい中央三機関長が選出される。

 第59回定期中央委員会では、金宰淑団長が最初に「祖国統一、韓日友好、地方参政権獲得運動などに全力を尽くそう。そして創団60周年を成功させよう」とあいさつ。

 2006年度活動方針では、「組織改革と活性化」で創団60周年記念「新しい飛躍を期す120日間運動」に取り組むことが報告された。組織離れの進む在日社会の現状に対処するため、全国規模での戸別訪問活動を展開し民団への参加を促していくもの。民団のITネットワーク化、人材育成なども話された。

 「日本社会との共生」では、地方参政権の早期立法化に向け日本の各政党に働きかけを強める、4月以後に院内集会を開催するとともに各政令指定都市でシンポジウムを開く。

 歴史認識の問題では、民団中央民族教育委員会が企画し、『歴史教科書在日コリアンの歴史』作成委員会が編集した「歴史教科書 在日コリアンの歴史」(明石書店)を民族学校高等部に配布すると同時に、日本の高等学校で教材として使用してもらえるよう要請活動に取り組む、一般書店でも販売する。

 他に「10月のマダン」を各地で、2007年2月初旬に「第4回MINDANFESTIVAL」を韓国中央会館で開催することが話された。

 「在日同胞社会の和合と交流」では、朝鮮総連との和合交流を促進するため、「協議機構」構成を継続して呼びかけていくことを確認した。

 さらに①「脱北者支援民団センター」の活動強化②団員の北韓訪問実現推進③母国訪問団推進も確認。

 「在日同胞社会の主体形成」では、創団60周年記念事業として、今年7月から8月を「韓日未来月間」として、在日の子どもたち向けにソウルでの夏季キャンプ、中・高校生母国夏期学校などを開催する。さらに在日韓人歴史資料館の支援活動なども進める。

 「在日同胞の福祉と生活向上」では、老人ホーム建設運動を継続推進。

 中央委員会では、「第2回民団孝道賞」の授与式も行われた。同賞は羅鍾一駐日韓国大使の提案で始まったもので、韓国の伝統的価値観である「孝」の思想を在日同胞の次世代に広く伝えることを目的としている。東京都在住の女子高校生、盧多愍(タミン)さんの「私が思う親孝行」が駐日大使特別賞を受賞するなど、10人が受賞・入賞した。