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2008/02/01

<在日社会>永住外国人への地方参政権付与・民主党が実現へ議連発足

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    あいさつする岡田克也民主党副代表(中央)。その右が白眞勲議員

 在日韓国人の法的権利をめぐって、与野党で動きが出ている。民主党は永住外国人住民の法的地位向上を推進する議員連盟を発足、自民党内では日本国籍取得を許可でなく届出制にする法案を提出する動きがある。一方、法務省は外国人登録証をカード・台帳方式に切り替え、一元管理する意向を示した。外国人の人権に配慮し、多文化共生社会を促進するための法制度がつくられるか注目される。

 「民主党・在日韓国人をはじめとする永住外国人住民の法的地位向上を推進する議員連盟(案)」第1回総会が1月30日、衆議院議員会館内で行われた。同総会の呼びかけ人は、岡田克也民主党副代表、白眞勲議員、川上義博議員ら5人。

 同連盟は、「在日韓国人をはじめとする永住外国人住民が地域社会の住民として永年にわたり要望してきた永住外国人への地方参政権の付与のあり方を検討し、所要の法整備を推進する」ことを目的とし、会長は岡田克也党副代表、事務局長を川上義博議員が務める。当面は週1~2回程度の勉強会を開き、賛同者を増やしていく。

 岡田克也党副代表は、「(永住外国人への地方参政権付与は)民主党として長年の政策であった。党内の様々な意見に耳を傾けながら、法案提出ができるように持って行きたい。日本が多様な価値観を認める国になるための一環でもある」とあいさつした。

 白眞勲議員は、「議連が発足したことは一歩前進。同問題に誤解を持つ人もいるが、少しずつ理解を深め、みんなに協力してもらえるようにしたい」と語った。

 永住外国人の地方参政権については、公明党が被選挙権を除いた地方選挙権について付与する法案を提出し、継続審議となっている。そのため民主党が意見を集約した場合、公明党案が土台になる可能性もある。

 一方、自民党法務部会は1月24日、国籍問題に関するプロジェクトチーム(座長・河野太郎衆院議員)の会合で、「特別永住者」(特別永住者とは、終戦を日本で迎えた韓国・朝鮮人と台湾人で、本人とその子孫)が日本国籍を取得する場合に、これまでの法務大臣による許可制でなく、届出により日本国籍を取得できるよう、手続きを簡素化する法案を今国会に提出する方向で検討すると決めた。

 同法案は2001年、与党3党が共同で提出する動きを見せたが、自民党内に反対意見が出たこと、公明党側から「地方参政権法案を棚上げにされては困る」との意見が出たことで、立ち消えになった。同法案については、「地方参政権とは関係なく、戦後一方的に日本国籍を取り上げられた特別永住者への対応」(太田誠一衆院議員)との意見がある一方、民主党の地方参政権法案への対応策と見る向きもある。

 法務省と総務省は、各自治体発行による外国人登録証を廃止して、国が一元管理する「在留カード」による外国人台帳制度を導入する案を進めている。

 入国管理局が在留カードを発行し、情報管理を国に一元化することで、「出入国管理行政と滞在外国人の行政を法務省に一元化する」(鳩山法務大臣)のが目的だ。

 また住民基本台帳と同様の外国人台帳制度を導入することで、外国人の行政サービスの利便化も図られるとしている。特別永住者については外国人台帳への登録対象とするが、在留カードは不要とする予定。

 3月末までに骨子案をまとめ、2009年の通常国会に法案を提出する。