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2008/01/18

<在日社会>サラム~箱根駅伝連続3回出場、在日3世の法政大学3年生 姜山佑樹さん~

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    きょうやま・ゆうき(韓国名=姜佑樹) 1986年京都生まれ。群馬県で育つ。鎌倉中、東京農業大学第二高校卒業。現在、法政大学経済学部3年。

 箱根駅伝で3年連続5区の山登りに挑んだ法政大学3年(経済学部)の姜山祐樹選手。在日3世の長距離ランナーだ。今年は5区を1分22秒11で走り、区間9位の成績。19位でたすきを受けたが、4人抜いて順位を15位に上げた。標高差864㍍での体力勝負だ。

 「1年の時から5区で山登りの機会が与えられた。成績は今回がベストだった。箱根の山登りは頂上付近が一番苦しくなり、ほとんど歩くような状態になる。今回が3回目なので経験を生かして、最初は抑えて走ったのが良かった」

 東京農業大学第二高時代、5000㍍を14分24秒で走り注目される。大学は陸上6人のスポーツ枠で入学した実力の持ち主。10㌔ベストタイムが29分29秒。

 「中学の頃に兄の影響で走るようになり、いまでは走ることが習慣のようになっている。高校、大学を通して夏休みをとったことがない。いつも合宿で練習していた。大学では毎朝6時に12㌔ほど走り、授業を終えた後、2時間ほど練習する。継続が力だと思っている。走った後の爽快感は、他では味わえないと思う」

 法政大学は残念ながら総合16位でシード権を確保できなかった。これからはキャプテンとしてチームを引っ張る。

 「今年は最後にたすきをつなげなかったので、チームを強くしたい。まず10月の予選会を勝ち抜き、来年の箱根はチームが一つでも順位をあげられるよう頑張りたい」

 育った環境は、周囲に在日コリアンと接する機会がほとんどなかった。

 「中学生になって親から在日であることを教えられた。それから意識し始め、勉強もした。今回、東洋経済日報を通じて在日コリアンとして伝えられることを誇りに思っている」