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2014/06/06

<在日社会>市民団体提唱「多文化家庭」10年

  • 市民団体提唱「多文化家庭」10年

    昨年5月21日の式典で、それぞれの民族衣装を着る韓国移住女性連合会の会員。今年は世越号の犠牲者を追悼するために開催を見送った

 韓国で「多文化家庭」という用語が広まって10年目を迎えた。10年前まで韓国社会は、この言葉への理解が足りなかった。いま真の「多文化社会」に向けた取り組みが求められている。

 韓国で多文化家庭という用語が出てきたのは、結婚移民者が急増したためだ。国際結婚家庭の子供たちが差別される事件も多数起きたことから、2004年4月、市民団体や人権団体などが差別的な用語を直そうと記者会見を開き、国際結婚家庭の子供を「多文化家庭の子ども」と呼ぼうと提案した。こうして「多文化」という言葉は韓国中に広まった。

 朴ヒョクジェさん(40)は05年に結婚した。夫婦は結婚後約2年が過ぎても子供ができなかったため、養子縁組を考え始めた。最初は韓国の子供を養子にするつもりだった。しかし、バングラデシュに行ってきた知人から、「ジョアンナという子に会ったがとてもきれいで、かわいかった」と言う言葉を聞いて考えが変わった。

 夫婦はジョアンナを養子に迎えた。その後、妻が妊娠して双子の男の子を生んだ。いま、15歳になったジョアンナは、弟たちと仲良く過ごしている。


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