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2014/11/14

<在日社会>世越号沈没事故、船長に懲役36年

  • 世越号沈没事故、船長に懲役36年

    光州地裁の判決公判

 旅客船・世越号沈没事故で、乗客を救助せずに船を脱出したとして殺人罪などに問われた船長の李ジュンソク被告(69)ら乗組員15人の判決公判が11日、光州地裁で開かれた。裁判所は李被告に殺人罪を適用せず、懲役36年を言い渡した。遺族からは憤りの声が聞かれた。

 検察は、李被告が乗客らに船室で待機するよう船内放送で指示、救助措置を取らずに船から脱出したとして殺人罪が成立すると主張した。李被告側は、乗客が死んでも構わないとする「未必の故意」を否定していた。判決では、「検察が提出した証拠だけでは、船長が自らの行為で乗客らを死亡に至らせるとの認識を持っていたとみるのは難しい」と説明、遺棄致死罪や船員法違反などの罪だけを認めた。

 仲間の乗組員を見捨てた機関長に対しては、殺人罪を認めて懲役30年を言い渡した。ただ、乗客の救助措置をしていないことではなく、けがをした乗組員に適切な措置を取らなかったことに対する「不作為による殺人」とした。そのほかの乗組員には懲役5年から20年の刑が言い渡された。

 判決に遺族らは強く反発した。傍聴席からは「子どもたちが何人亡くなったと思っているのか」などの声も飛んだ。


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