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2014/09/12

<在日社会>家族支え、権利求めた苦難の歩み

  • 家族支え、権利求めた苦難の歩み

    同展を3年かけて準備した渡辺泰子さん

 企画展「ひたむきに生きた朝鮮・韓国の女性たち」が、東京・新宿の高麗博物館で開かれている。女性たちの生活と社会進出、植民地支配下での生活、日本に渡ってきた在日女性たちの生活にも焦点をあてた貴重な展示会だ。

 同展は渡辺泰子さんら朝鮮女性史研究会のメンバーが、韓国の民族問題研究所、国立女性史展示館、韓国人留学生を古くから受け入れてきた東京女子医科大学、同志社女子大学史料室など、それに韓日の研究者の協力を受けて、3年かけて準備した。

 近代の韓国・朝鮮女性の歴史、それに戦後の在日1世の女性たちの歩みをまとめたもので、①日本の植民地支配と朝鮮女性②女性の教育③農村の女性④〝近代〟を駆けぬけた女性⑤海を渡ってきた女性⑥在日朝鮮女性の歩み~1945年から1955年を中心に、で構成されている。また「在日1世のオモニ(母)を語る」と、5人の在日2世の女性たちが、各自のオモニの苦難の歩みを語っている。

 命をかけて抗日民族運動を戦った女性たち、日本の岸和田紡績で働いた「朝鮮人女工」の足跡から、キリスト教伝道に尽くした女性たちなど、どれも興味深い。また農村女性の一日は、当時の農村の暮らしを伝える貴重な展示だ。


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