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2024/02/16

<トピックス>切手に見るソウルと韓国 第158回 テボルム(新年最初の満月の日)  郵便学者 内藤 陽介 氏

  • 切手に見るソウルと韓国 第158回 テボルム(新年最初の満月の日)  郵便学者 内藤 陽介 氏

    ないとう・ようすけ 1967年、東京都生まれ。東京大学文学部卒業。日本文芸家協会会員、フジインターナショナルミント株式会社・顧問。切手等の郵便資料から国家や地域のあり方を読み解く「郵便学」を研究。

  • 切手に見るソウルと韓国 第158回 テボルム(新年最初の満月の日)  郵便学者 内藤 陽介 氏

    テボルムで行われる厄除けの凧揚げを題材にした切手(1958年)

◆神聖な日として豊作や健康を願う風習◆

 陰暦1月15日(陽暦では2024年は2月24日)は〝テボルム〟と呼ばれる新年最初の満月の日で、旧暦1月1日のソルラル(旧正月)からテボルムまでの15日間を休日として過ごし、テボルムを過ぎると農作業を開始するというのが、朝鮮半島の伝統的な農耕社会の習慣だった。

 テボルムは、もともとは〝最も大きな満月の日〟という意味で、この日の満月が1年のうちで最も明るく大きいと考えられてきたことによるもの。人々は、1年最初の満月を神聖なものと考え、この日に合わせて豊作や健康・幸せを願う様々な風習が行われていた。


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