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2000/11/17

<総合>金大統領、APECで存在感

 APEC(アジア太平洋経済協力会議)首脳会議の場となったブルネイで金大中大統領は15日、クリントン・米大統領、森喜朗・日本首相、江沢民・中国国家主席、プーチン・ロシア大統領と一連の会談を持ち、韓半島情勢などについて意見交換した。この一連のトップ会談で韓半島の緊張緩和・平和定着のため関係各国が連携をとり引き続き努力していくことを確認した。

 クリントン大統領との会談では、韓半島の平和定着のため南北が主導して平和協定を締結し、米国・中国が支持する2+2方式の平和体制構築に意見の一致をみた。また、両首脳は、南北国防長官会談などを通じて南北間の緊張緩和策に関する論議が進展されることに期待を表明した。

  金大統領は特に、「クリントン大統領が韓国の対北朝鮮政策(太陽政策)を一貫して支持し、南北、朝米関係に大きな進展があった」と述べ、クリントン大統領は訪朝問題について、「訪朝するかどうかはまだ決めていない。ミサイル問題などに対する北側の態度をみて決定する」と明らかにした。米高官は、「極めて近い将来決断するだろう」と述べた。 一方、韓中、韓日連鎖首脳会で、3国首脳は、23日からシンガポールで開かれるASEAN(東南アジア諸国連合)+3(韓・中・日)首脳会談の期間中に3国が個別に首脳会談を持ち今後これを定例化することで合意した。
 
 金大統領は森首相との会談で、日本が北朝鮮に50万㌧の食糧を支援したことが朝日国交正常化交渉に大いに寄与するだろうと述べ、森首相は10月末に行われた交渉について「基本的な問題、経済的諸問題を中心に双方の接点を探る具体的作業を行った。引き続き忍耐を持って交渉を行いたい」と表明した。両首脳は、韓米日の3カ国が引き続き連携することを再確認した。
 
 江沢民主席との会談で金大統領は、南北関係進展に対する中国の支援に謝意を表し、江主席の訪韓を要請し、江主席は「金大統領が今回のAPECで北朝鮮を加盟させる努力を支持する」と語った。
 
 韓露首脳会談で、プーチン大統領は、南北間で復元される京義線をロシアのTSR(シベリア横断鉄)に連結させることを提案、金大統領もこれに同意した。これで、南北とロシア間の経済協力を積極的に推進していくことになり、プーチン大統領は金大統領の要請を受け来春に訪韓すると約束した。