ここから本文です

2006/12/08

<総合>韓国・輸出3000億㌦を達成

  • sogo_061208.jpg

 産業資源部集計によると、韓国の輸出が5日午後6時現在で3003億㌦を記録した。世界11カ国目となる輸出3000億㌦達成国になった瞬間だ。1964年に輸出1億㌦を達成してから42年。世界最高のスピードで3000億㌦輸出国家の仲間入りを果たした。次なる目標は輸出5000億㌦、貿易1兆㌦。5年後の2011年達成をめざしている。

 産業資源部と韓国貿易協会はこの日、輸出3000億㌦突破を記念してソウル江南区三成洞のCOEX前広場で輸出関係者ら100人が集まるなか「輸出3000億㌦記念塔」点灯式を行った。

 韓国が輸出国家として浮上したのは1970年代に入ってからで、77年に当時としては画期的な輸出100億㌦を突破した。後に「四龍」と呼ばれる韓国、台湾、シンガポール香港はいずれも輸出で経済成長を遂げ、発展する東アジアの模範として注目を集めた。
 
 韓国の輸出はその後も衰えることなく、96年には1000億㌦を突破した。97年の通貨危機を経ながらも2004年の2000億㌦を達成する回復ぶりをみせ、わずか2年で1000億㌦増の3000億㌦突破となった。これは輸出増加率が4年連続で2ケタを記録、主力輸出品が半導体や自動車など高付加価値製品中心であることが大きい。

 今年の年間輸出は3200億㌦に達する見通しで、世界輸出ランキングは香港を抜き世界11位へとランク上げることになった。

 今後の2ケタの伸びを続ければ、2011年には輸出5000億㌦に到達する。韓国貿易協会の貿易研究所は、来年の輸出を今年より10・1%増の3590億㌦と予想している。だが、品目別では半導体や自動車以外は鈍化が避けられないと厳しくみている。

 世界経済の荒波を乗り越えて年間輸出額5000億㌦を達成するためには、輸出先や品目の多様化をさらに押し進め、輸出の伸びを維持しなければならない。大韓貿易投資振興公社(KOTRA)が最近まとめた報告書によると、昨年は主要輸出国10カ国に対する輸出比率が全体の65%に達した。

 KOTRAは輸出地域や品目多角化に向け、トルコ、フィンランド、南アフリカ、ポーランド、チリ、ハンガリー、オーストリア、イスラエル、コロンビア、ベネズエラの10カ国に対する進出強化を提案している。

 また、ポーランドには真空掃除機、南アフリカは変圧器の輸出増が期待されるとして、国ごとに有望輸出品目を決めての進出拡大を図るべきだと主張している。

 韓国が輸出5000億㌦、貿易1000億㌦を達成した暁には、名実ともに先進国の仲間入りを果たすことになる。今後、5年は経済的にも極めた重要な年になりそうだ。