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2008/02/29

<総合>漢江の奇跡超え・韓半島に新たな神話を

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          職務を誠実に遂行すると宣誓している李明博大統領

 李明博大統領の就任式が25日、ソウルの国会議事堂前広場で行われた。盧武鉉、金大中、金泳三、全斗煥の歴代大統領をはじめ、福田康夫首相ら外国賓客と一般国民、海外同胞5万人が見守る中、第17代大統領に正式就任した。李大統領は就任演説で、1948年の建国からの60年間に達成した産業化と民主化を土台に、先進社会に向けて挑戦する意思を込めて、今年を「韓国先進化元年」と宣言した。国民には「漢江の奇跡を超え、韓半島の新しい神話へ向けて一緒に進もう」と呼びかけた。

 底冷えのするソウル。午前11時から始まった就任式は厳粛な雰囲気の中で行われた。李大統領は、「先進化の道、一緒に切り開いていこう」と題した全文8700余字の就任演説を36分間で読み上げ、途中何度も会場から拍手が起こった。

 演説のキーワードは「先進化」。歴代大統領の中心テーマに比べ、最も積極的で未来指向的だ。

 李大統領は、5大国政方向として、①仕える政府②経済発展と社会統合③文化暢達と科学発展④堅固な安保と平和統一基盤の造成⑤国際社会の責任ある一員としての人類共栄への貢献を掲げ、韓国がめざす先進化の内容を次のように列挙した。

 安らかな国、発展した経済、和合する労使、統合された社会、小さな政府と大きな市場、期待がもてる企業、禍転じて福となす農漁民、堂々たる女性、正常化した公教育、安定した住宅価格、満開の文化、幸せになる北朝鮮住民、民政苦を減らす実用政治…。

 これが李大統領描く韓国の未来像である。

李大統領は、この先進化実現のため、「理念の時代」を超え「実用の時代」に進むべきだと強調、国民に対しては、積極的に変化することを呼びかけ、その方向は開放と自律、創意だと力説、大々的な革新を予告した。

 演説の半分は経済と民生問題に言及されたが、李政権の経済再生の基本的考え方は、「小さな政府、大きな市場」で能率を高めること。不必要な規制を撤廃・緩和し、減税を断行すれば企業の投資が促進され、雇用創出の善循環が創り出されるというものだ。

 外交政策については、「グローバル外交」を掲げた。米国とは戦略的な同盟関係を強化し、日本、中国、ロシアともそれぞれ協力関係を強化し、東アジアの平和と共同繁栄をめざす強調した。

 李大統領は演説の最後を、「大韓民国の先進化に向けた大前進が始まった。漢江の奇跡を超え、韓半島の新たな神話に向けて、われわれ皆が一緒に進もう。私、李明博が先頭に立つ」と締めくくった。