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2010/04/30

<総合>国土面積401平方㌔(ソウルの3分の2)拡張

  • 国土面積401平方㌔(ソウルの3分の2)拡張

    新万金防潮堤完工式

  • 国土面積401平方㌔(ソウルの3分の2)拡張②

 韓国史上最大の土木事業となる新万金(セマングム)干拓地防潮堤が着工から19年ぶりに完成、防潮堤の中間地点に位置する全羅北道群山市の新侍島(シンジド)で完工式が行われた。世界最長33・9キロメートルの防潮堤完成によって、ソウル市面積の3分の2に相当する401平方㌔㍍の湖水が誕生。国土面積は10万541平方㌔㍍へと0・4%拡張された。今後本格的な埋め立て作業を開始、干拓地として開発する。式に出席した李明博大統領は、「新万金防潮堤は単なる防潮堤ではなく、東北アジアを越え世界に広がる大韓民国の未来経済高速道路となるだろう」と強調した。

 完工式には、李大統領をはじめ丁世均(チョン・セギュン)・民主党代表ら国会議員、駐韓外交使節、全羅北道知事や地域住民ら2000人が出席。李大統領は、「4大河川再整備事業が死にゆく河川を生き返らせるものだとすれば、新万金事業は韓国初の総合的・計画的なグリーン都市を建設するものだ」と強調した。

 新万金干拓事業は、1991年11月28日に着工、海水を堰き止める今回の防潮堤の完成で、外郭工事が完了。今後は淡水湖118平方㌔㍍を残し、2018年までに283平方㌔㍍を埋め立て、産業団地や農地などに開発する。

 政府は干拓地利用について低炭素グリーン成長を最も優先し、自然環境と調和する空間を作る構想のもと、①農業用地②産業用地③観光用地④生態・環境用地⑤科学・研究用地⑥再生可能エネルギー用地⑦国際業務用地⑧都市用地の8つに分けて開発する。20年までを第1段階、21年以降を第2段階として進め、第1段階で全面積の71・4%を開発する予定だ。

 用地造成と並行して国内外の企業誘致を本格化し、12年から入居を開始する計画だ。

 新万金防潮堤は、地元では「海の万里の長城」と呼ばれている。オランダの世界最長防潮堤32・5㌔㍍の記録を1・4㍍更新し、ギネスブックに登録される予定だ。

 新万金干拓事業は20年まで21兆ウォンを投入する。今回の防潮堤建設には2兆9000億ウォン、237万人が投入され、建設に使用された土砂は1億2300万立方㍍に及ぶ。

 単なる防潮堤としての役割だけでなく、観光資源としての機能も兼ねるよう工夫され、防潮堤道路からは片側に海、片側に湖を一望できる。1778台分の駐車場、8つの休憩施設などを備え、国民のリゾート空間として利用されるものと期待される。