ここから本文です

2012/12/07

<総合>輸出回復・11月は今年最高の477億㌦

  • 輸出回復・11月は今年最高の477億㌦

 知識経済部によると、11月の輸出が今年に入り月間最高の477億9500万ドルを記録した。前年同期比3・9%増で、2カ月連続の伸びとなった。自動車や鉄鋼など13の主力輸出商品の中で、特に無線通信機器が25・3%の高い伸びを示した。サムスン電子のスマートフォン(高機能携帯電話)「ギャラクシーS3」と携帯端末「ギャラクシーノート2」など新製品の出荷効果が大きかったと分析されている。地域別には対中輸出が回復、特にASEAN(東南アジア諸国連合)向けが28・6%の高い伸びを示し、輸出全体を押し上げた。

 輸出を品目別にみると、通信機器のほかコンピューターが18・5%増、半導体も12・9%増えるなどIT(情報技術)関連が大幅に増加した。鉄鋼(15・3%)、自動車部品(11・3%)、石油製品(10・0%)、液晶パネル(7・6%)石油化学(7・0%)も比較的高い伸びを示した。自動車(1・8%)は微増にとどまった。

 これに比べ、世界的な船舶不況の影響で船舶は47・4%と大幅減少し、一般機械も1・9%と振るわなかった。

 特に注目すべきは無線通信機器の輸出激増だ。無線通信機器の輸出は海外工場での生産比率が高まったため、前年比マイナスになる月もあったが、ここにきて盛り返した。やはりスマートフォンの新製品効果が大きい。11月の無線通信機器の輸出は、対EU(欧州連合)が151・4%増、対ASEANが98・5%増など米国を除く全ての地域向けで前年同月を上回った。

 世界スマートフォン市場での韓国企業のシェアも高まる一方で、第2四半期は23・9%だったのが、第3四半期(7~9月)には39・4%へと15・5ポイントも引き上がった。

 また、11月に2ケタの伸びを示した石油製品の輸出増大も目立つ。1~11月の累計では517億㌦に達し、半導体(461億㌦)や自動車(430億㌦)を制して輸出額1位を記録。石油製品輸出が好調なのは、国際原油価格の上昇に加え、輸出先の多角化努力が奏効したと分析されている。

 輸出先別では、ASEAN向けが最も高い伸びを示し、中国も10・7%増に回復した。対日輸出は3・7%増と回復傾向にある。中東向けは1・3%の微増にとどまった。これに比べ、対米輸出は4・0%減少し、不況下にあるEUに至っては13・9%と依然大幅な減少が続いている。中南米向けも18・4%減と振るわなかった。

 輸出は今年に入って、欧州債務危機や中国の成長鈍化による影響で伸びがマイナスになる月が多かった。だが、最近では対中輸出が伸びたほかIT関連の輸出が急増することで、全体輸出がプラスに転じた。対中輸出は、全体輸出の27%を占めるため、中国経済の回復は期待を持たせている。

 一方、輸入をみると、11月は0・7%増の433億2000万㌦を記録、小幅だが輸出同様に2カ月連続前年同期を上回った。原材料や消費財の輸入は減少したが、資本財の輸入が増加した。

 これにより、11月の貿易収支は44億7500万㌦の黒字を計上した。1~11月の黒字額は268億100万㌦に達し、年間目標235億㌦を超過達成した。