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2013/08/09

<総合>サムスン電子・3D半導体を量産化

  • サムスン電子・3D半導体を量産化

    半導体革命を実現した3D垂直構造NAND型フラッシュメモリー

 サムスン電子が、従来の半導体微細加工技術の限界を克服した新しい概念の「3D(3次元)垂直構造NAND型フラッシュメモリー」の量産化に成功し、世界で初めて3Dメモリー半導体時代を切り開いた。現在の半導体は平面型であるが、それが立体化され、パソコンやスマートフォン(高機能携帯電話)などの集積度や読み込み速度は飛躍的に高まることになった。「半導体革命」といわれるほど極めてハードルの高い技術開発の画期的な成果だ。

 崔定赫(チェ・ジョンヒョク)・サムスン電子メモリー事業部フラッシュ開発室長は6日、「メモリー事業を開始して30年、半導体事業の新しいターニングポイントを迎えた」と今回の世界初の量産化成功を発表した。

 これまで半導体の世界では、サムスン電子、SKハイニックス、米マイクロン、東芝などの有力メーカーが、ウエハー(半導体を作る土台になる薄い板)に微細加工で回路幅を極限まで狭く描く熾烈な競争を展開してきた。

 しかし、10ナノ㍍(1ナノ㍍は10億分の1㍍)級の工程が開発されてからは、隣接するセル(データ保存媒体)間で電子が漏れる干渉現象が起こるため、セルを水平配列で間隔を狭める方式では、これ以上の微細加工は不可能になった。セルの間隔が10ナノ㍍より狭い半導体を作るのは物理的に難しいということだ。


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