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2020/08/28

<オピニオン>韓国経済講座 第230回                                                        アジア経済文化研究所 笠井 信幸 筆頭理事

  • 韓国経済講座 第230回                                                        アジア経済文化研究所 笠井 信幸 筆頭理事

    かさい・のぶゆき 1948年、神奈川県横浜生まれ。国際開発センター研究員、ソウル大学経済研究所客員教授、秀明大学教授。アジア経済文化研究所筆頭理事・首席研究員、育秀国際語学院学院長。

  • 韓国経済講座 第230回                                                        アジア経済文化研究所 笠井 信幸 筆頭理事

◆日韓コロナ対策合戦◆

 新型コロナウイルスの世界的感染状況を見ると、二つの傾向がみられる。1つは工業化の進んだ先進国、もう1つは人口大国だ。先進国の理由は、人の移動手段と受け入れ施設・設備や制度が整備されており観光業発展、就業機会の豊富さ、海外交易の繁栄などで人の移動・増加が絶えないことだ。歴史的に見れば、英国において1760年代から1830年代に紡績業などに始まる一連の産業の変革とそれに伴う社会構造の変革、すなわち産業革命に端を発した工業化が、ドーバー海峡を越え最初にベルギーに伝搬した。他方、大西洋を跨いで米東海岸でも産業革命が始まった。その後フランス、19世紀前半にはドイツにも産業革命は浸透。19世紀後半にはイタリアやロシア、そしてスウェーデンなど欧州先進国を巻き込むと同時に、アジアでは唯一日本で近代工業化が進展した。


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