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2021/08/27

<オピニオン>韓国経済講座 第241回                                                        アジア経済文化研究所 笠井 信幸 筆頭理事

  • 韓国経済講座 第240回                                                        アジア経済文化研究所 笠井 信幸 筆頭理事

    かさい・のぶゆき 1948年、神奈川県横浜生まれ。国際開発センター研究員、ソウル大学経済研究所客員教授、秀明大学教授。アジア経済文化研究所筆頭理事・首席研究員、育秀国際語学院学院長

◆改めて「未来志向」について考える◆

「未来志向」とは日韓関係を言い表す常套句、両国間の将来的あり方を見通す決まり文句だ。つまり、これから努力を重ねて将来的にはそれぞれが共有して望む未来を生み出そうという意味合いが込められた言説である。では、日本と韓国が未来志向的関係として成立しているのだろうか。

「未来志向」という言文を調べてみると、一般的には肯定的な意味(プラス思考的)に使用され、「将来的によい方向に向かうことが感じられるさま」として記されている。また「未来志向」に相対する言説として「原点志向」がある。この原文は、米ギャラップ社の開発した才能診断ツール「ストレングスファインダー」に含まれる34の資質の中の一つの言説で、物事のルーツを探る言文である。つまり、ある事象が必要になった経緯、背景を知ることで、今後何を為すべきなのかを本質的に理解しようとすることで、端的に言えば「過去」を知ることで「現在」を理解しようということを意味している。


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