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2022/06/17

<オピニオン>転換期の韓国経済 第148回                                                       中央大学経済学部 向山 英彦 非常勤講師

◆韓国企業の米国重視に死角はないのか◆

韓国の尹錫悦政権が発足して1カ月以上が経過した。米中の覇権競争に続き、ロシア軍のウクライナ侵攻、北朝鮮の核実験に向けた動きなど国際情勢が不安定になるなかで、外交面で韓米同盟の強化に乗り出した。経済面でも以下で指摘するように、2010年代以降対米関係が再び拡大する傾向にある。

韓国の対米輸出依存度(輸出額全体に占める対米輸出額の割合)は11年の10・1%から21年に14・9%、22年(5月末まで)には15・4%へ上昇した(下図)。これに対して、対中輸出依存度は18年の26・8%をピークに22年は23・6%へ低下した。03年に中国が米国に代わり、韓国の最大輸出相手国になったが、再び米国がその地位を奪い返しそうな勢いである。


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