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2022/11/18

<オピニオン>転換期の韓国経済 第153回                                                       中央大学経済学部 向山 英彦 非常勤講師

  • 転換期の韓国経済 第153回                                                       中央大学経済学部 向山 英彦 非常勤講師

    むこうやま・ひでひこ1957年、東京生まれ。中央大学法学研究科博士後期課程中退、ニューヨーク大学修士。証券系経済研究所などを経て、2001年より22年まで(株)日本総合研究所勤務。中央大学経済学部非常勤講師。主な著書に「東アジア経済統合への途」など

  • 転換期の韓国経済 第153回                                                       中央大学経済学部 向山 英彦 非常勤講師

◆輸出減速傾向下、対米輸出は堅調◆

 来年の世界経済はインフレと景気後退が同時に進行するスタグフレーションに陥ることが懸念される。韓国でも5%以上のインフレが続く一方、輸出の減速傾向が強まり、景気の先行きに暗雲が垂れ込み始めた。

 韓国の7~9月期の実質GDP成長率(速報値)は前期比0・3%増と、4~6月期の0・7%増を下回った。規制緩和に伴い海外からの観光客が戻り始めた効果もあり、サービスの輸出が5・1%増となった。また、コロナ禍で落ち込んだ民間消費も1・9%増と、前期の伸びを下回ったものの、回復基調にあることを示した。その一方、財の輸出と建設投資が0・4%増にとどまったこと、輸入が5・8%増と大幅に増えたことが低成長につながった要因である。


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