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2023/04/21

<オピニオン>転換期の韓国経済 第158回                                                       中央大学経済学部 向山 英彦 非常勤講師

  • 転換期の韓国経済 第158回                                                       中央大学経済学部 向山 英彦 非常勤講師

    むこうやま・ひでひこ1957年、東京生まれ。中央大学法学研究科博士後期課程中退、ニューヨーク大学修士。証券系経済研究所などを経て、2001年より22年まで(株)日本総合研究所勤務。中央大学経済学部非常勤講師。主な著書に「東アジア経済統合への途」など

  • 転換期の韓国経済 第158回                                                       中央大学経済学部 向山 英彦 非常勤講師

◆広がる金利上昇の影響◆

 昨年多くの国でインフレが加速し、その抑制を目的に大幅な利上げが実施された結果、世界経済の減速と新興国の債務問題が生じている。IMFが1月に発表した「世界経済見通し」によれば、今年の世界経済の成長率は昨年の3・4%(推定値)から2・9%に低下する。ただし、インフレが早く収束し、コロナ禍のペントアップ需要が表れれば、上振れの可能性があると指摘した。

 最近の韓国経済について見てみよう。昨年の実質GDP成長率は21年の4・1%を下回る2・6%(暫定値)であった。民間消費が4・4%、財・サービスの輸出が2・9%と伸びたのに対して、固定資本形成はマイナス0・9%であった。特に建設投資はマイナス3・5%と落ち込んだ。


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