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2023/04/07

<オピニオン>曲がり角の韓国経済 第88回  データで見た韓国生命保険市場の現状   ニッセイ基礎研究所 金 明中 主任研究員

  • 曲がり角の韓国経済 第88回  データで見た韓国生命保険市場の現状   ニッセイ基礎研究所 金 明中 主任研究員

    キム・ミョンジュン 1970年韓国仁川生まれ。慶應義塾大学大学院経済学研究科前期・後期博士課程修了(博士、商学)。独立行政法人労働政策研究・研修機構アシスタント・フェロー、日本経済研究センター研究員を経て、2008年からニッセイ基礎研究所。亜細亜大学都市創造学部特任准教授等を兼任。専門分野は労働経済学、社会保障論、韓日社会政策比較分析。

◆進む少子化で契約件数が減少◆

 韓国の生命保険協会が発表した「生命保険性向調査」によると、2021年における生命保険の世帯加入率は81・0%で、18年の86・0%に比べて5・0㌽も低下した。世帯主の年齢階級別の加入率は50代が91・4%で最も高く、次いで40代(85・1%)、30代(75・2%)、60代以上(63・7%)、20代(56・8%)の順であった。一方、生命保険加入世帯の平均加入件数は21年現在4・3件で18年の4・5件に比べて0・2件減少していることが明らかになった。

 最近加入した生命保険商品は、疾病保障保険(42・8%)、実損填補型医療保険(22・7%)、災害傷害保険(16・6%)、死亡保障保険(6・2%)が上位4位を占めた。生命保険の加入目的は「医療費保障」が75・8%で最も高く、次いで「家族の生活保障」(44・3%)、「一時的な所得喪失に対する対策」(17・4%)の順で、18年の調査結果と大きく変わっていない。一方、生命保険に対する満足度は82・7%で18年の87・8%に比べて5・0㌽低下した。


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