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2001/05/11

<随筆>◇韓国食ブーム◇

 いま日本ではかつてないほど韓国の食があふれており、日本人が韓国料理を味わう機会も格段に増えている。

 デパートやスーパー、コンビニの食品売場ではキムチの売れ行きが好調で、そのほかレトルト食品、即席めん、スナック菓子などに韓国の食材を使った食品が続々登場している。普通の食堂や飲み屋で「チヂミ」(韓国風お好み焼き)を出すところもあるほどだ。

 大丸・東京店で8日まで開かれた「大韓国フェスティバル」も盛況だった。連休中に行ってみたら、韓国屋台のメニューをそろえたコーナーは長蛇の列。とくに「チヂミ」「ビビンパ」「冷めん」などの人気が高かった。別のコーナーではキムチが飛ぶように売れていた。

 相席になった若い女性のグループは、卒業旅行で韓国を旅行したとき屋台で食べた「トッポッキ」(餅、野菜、ねりものを唐辛子みそで炒めたもの)の味が忘れられずにやって来たという。これはまだ日本では知られていない食べ物で、甘辛味でシコシコした餅はなかなかいける。

 最近の日本の若い女性の間では韓国旅行がブームになっており、韓国のグルメとエステに関しては詳しい。それはそれで結構なことだが、もうちょっと踏み込んでみてはどうだろうか。

 韓国は食だけではなく、日本とは違った歴史や文化、豊かな自然があることに気がつくはずだ。(T)