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2016/07/29

<随筆>◇境界の豊かさ◇ 康 玲子さん

 この春から、私は大阪の茨木市にあるコリア国際学園で非常勤講師を勤めている。本学園は「境界をまたぐ越境人」の育成を建学の精神に掲げ、「コリア語」や英語の教育に力を入れている。「在日」だけではなく、いろいろな国籍、民族的背景をもつ生徒や教師がいて、複数の言語が飛び交う中で、楽しく仕事をしている。

 私の担当教科は高等部の「日本語」。これまで日本の公立や私立の高校で、非常勤で「国語」を教えてきたのと同じく、日本の「国語」の検定教科書を使っている。ことばは記録の手段である以上に「考える」手段、いや考えることそのものなのだと思っているので、生徒たちにはしっかり勉強してほしいと願っている。


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