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2017/05/26

<随筆>◇私の家族◇ 海龍 朴 仙容 相談役

 アボジ(父)は16歳で渡日した在日コリアン一世である。5男3女の次男で、全羅南道の極貧農家に生まれ、出稼ぎで故郷を離れた。低賃金労働者を欲する日本人のトラックの荷台に乗せられ、山を越えて釜山に着いた。凸凹山道、アボジの尻は赤く腫れあがったという。釜山からは、おんぼろ船にすし詰めにされ、玄界灘を渡っている。貨物のように運ばれた、渡日の苦労は半端じゃない。


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