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2022/07/08

<随筆>◇『ベイビー・ブローカー』に思う◇金 珉廷さん

 是枝裕和監督が韓国の俳優を起用し、韓国の資本で、韓国で製作した映画『ベイビー・ブローカー』は、カンヌで最優秀男優賞とエキュメニカル審査員賞に輝いた。

 赤ん坊を教会のベイビーボックスの前に捨てた若い母親は次の日、教会を訪れ、赤ん坊を返して欲しいと言う。だが、赤ん坊はすでにブローカーの手に渡っており、ブローカーは彼女を説得して、赤ん坊を売る旅に出る。一方、ブローカーを追う女性刑事二人は、彼らを現行犯逮捕しようと奔走する。赤ん坊が幸せな家庭で育ってほしい。母親もブローカーも彼らを追う刑事でさえ、同じ思いだ。


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