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2011/09/16

<Korea Watch>韓国プロ野球・観客動員600万人突破

  • 韓国プロ野球・観客動員600万人突破

    人気が続く韓国プロ野球、応援にも熱が入る

 1982年に誕生し、今年30年目の韓国プロ野球が、今シーズン観客動員600万人を突破した。13日、4球場に6万1264人の観客が訪れて、計605万7542人となった。この日で今シーズン全試合数の88%にあたる466試合を行い、昨年の同試合数と比較して約15%増加した。このペースで行けば今季最終観客数は約690万人になるとみられる。1試合の平均観客数は約1万3000万人だ。

 球団別にみると、釜山が本拠地のロッテがトップで約120万人。ソウルが本拠地の斗山とLGがそれに続く。

 前年比観客最高増加率を記録した球団は、2年ぶりの優勝を狙うキアで、32%増。次がLGの29%増で、ネクセンが前年比18%増、ハンファが16%増を記録した。

 韓国プロ野球は発足当時、観客動員143万人に過ぎなかった。その後人気が徐々に上がり、90年に初めて観客動員300万を突破、95年には500万人時代を迎えた。

 しかし、その後は低迷が続き、2000年には200万人台にまで減少した。それ以後も国民のスポーツへの関心が多様化し、02年にサッカーW杯韓日共催大会が開かれると、野球への関心はさらに低くなった。

 しかし各球団の経営努力や、スター選手の台頭もあって、05年に6年ぶりに300万人台に回復し、06年に開かれた第1回ワールドベースボールクラシック(WBC)で4強入りを果たすと、再び野球への関心が高まった。

 08年北京五輪では野球代表が金メダルを獲得するとともに、観客も500万人台を記録した。そして09年WBC準優勝、10年中国・広州アジア大会金メダルと、国際大会での活躍が続き、それに合わせるように観客動員が増えていった。

 韓国プロ野球は現在8球団だが、第9球団のNCソフトが近く誕生する予定で、現在、選手集めを行っている。第10球団誕生の計画もあり、そうなれば1000万人の観客動員も夢ではないと、韓国プロ野球関係者は語る。

 課題としては、老朽化が進む地方球場の建て直し、新たなスター選手の発掘、地域に根差したチーム運営、各チームの戦力の均衡化などが必要とされる。