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2014/04/11

<Korea Watch>次世代支える起業家育成を

  • 次世代支える起業家育成を

    故・鄭周永会長と牛

◆現代経済研・報告書「鄭周永が必要だ」発表◆

 現代経済研究院は報告書「今、起業家・鄭周永が必要だ」を発表した。真の起業家精神が求められる時代、歴史的に偉大な起業家は、自身の企業はもちろん、国家レベルで新たな変化をもたらした。

 代表的な例としてカーネギーは西欧資本主義体制を確立し、フォードは生産革命と同時に自動車の大衆化を実現させ、ビル・ゲイツはIT業界の先駆者となり、スティーブ・ジョブズはITシステム完成の役割を果たした。韓国も同様に、現代の鄭周永、サムスンの李秉喆といった起業家たちが、国家経済の発展に大きな影響を及ぼした。特に鄭周永は真の起業家精神を持ち、韓国の近代化を先導しただけでなく、漢江の奇跡を実現した韓国企業家の代名詞として評価することができる。

 鄭周永が創業した現代グループは、1970年から95年に売上高が251億ウォンから59・2兆ウォンに増大し、韓国企業全体の売上高に占める割合も2・5%から9・3%に増加した。また、75年に韓国の輸出全体の2・3%を担っていた現代グループは、95年には輸出全体の11・3%を占める輸出企業に成長した。そして、建設産業の成長を牽引し、国家インフラの構築に貢献する一方で、自動車、造船、半導体事業といった重化学や先端産業発展に礎となった。この他、海運事業の育成を通じて、貿易の際の主要輸送手段を提供するなど、韓国の産業全般の発展に寄与した。そして、60年代と70年代の建設、70年代の自動車や造船、80年代の半導体をはじめ、その時代に応じた韓国の主力輸出商品の世界的な市場開拓の役割も果たした。現在、韓国はこれらの産業で最高レベルのグローバルな競争力を備えており、当時の世界市場進出のための努力が今日の韓国経済成長の基盤を整備したことを示している。90年代半ばには、1200社の協力企業と取引し、各業界の成長に影響を与えた他、売上高の増加や企業の成長を通じて雇用を増やしたことは、国家経済への重要な貢献であると言える。

 このように、鄭周永を通じた企業の成長と、韓国経済の発展は、一人の企業家が国の成長に寄与した代表的事例として、2000年代にフィンランド経済を牽引したノキアと肩を並べる。


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