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2014/07/25

<Korea Watch>揺らぐサムスン共和国 第6回                                                                  日韓産業技術協力財団 石田 賢 氏

  • 揺らぐサムスン共和国 第6回①
  • 揺らぐサムスン共和国 第6回②

◆前のめりのR&D、空洞化と流出で機能低下◆

 サムスン電子のR&D(研究開発)組織は、過去30年間、3つの段階を経て変化を遂げてきた。まず1980年に各事業部別の研究開発チームをまとめて、総合研究所を設立したのが第一段階である。第二段階は、87年に基礎技術の不足を痛感していた創業者の故・李秉喆会長が、電子産業を本格化するために、総合技術院を設立した時である。当初総合技術院はサムスングループに所属していたが、二代目の李健熙会長が2008年にサムスン電子傘下に編入した。

 昨年から動き始めている第三段階といえるR&D組織改革は、これまでにないほど大規模である。基礎技術から応用技術・商品化技術へのシフトを狙いとした新チームや開発室の設置、さらには技術情報収集・分析など国際競争力に直結する部署に研究員を結集し、バラバラであった研究員を1カ所に集め、李会長が謳う「マッハ経営」の実現に邁進する体制である。こうした発展段階を経てサムスン電子の研究開発費は13年14兆7800億ウォン(前年比24・3%増)、R&Dスタッフも6万9300人(同14・5%増)に増えている。

 昨年12月の組織変更と14年1月の組織の構造改革、特にR&D部門の配置転換が進んでいる。昨年9月から総合技術院や生産技術研究所の多くの研究員が即戦力を期待されて配置転換、並行して昨年12月の組織改編では、3つのチーム、2つの開発室、1つのセンターを新設し、さらにサムスン電子の指令塔である全社経営支援室の機能拡充が図られた(図表①)。


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