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2016/04/01

<Korea Watch>AI専門家の育成急務

◆現代研究研が報告書、韓国人口知能産業の現状分析◆

 韓国の人工知能(AI)のソフトウエア技術は、米国の75%水準で、日本や欧州、中国に比べても劣ることが分かった。

 人工知能の投資規模や関連特許件数も主要先進国の20~30分の1に過ぎず、関連産業基盤の拡充のための努力が必要だという指摘が出ている。

 現代経済研究院は、報告書「人工知能の時代、韓国の現住所は?」を発表し、「人工知能技術は、金融、医療、製造業などの経済・産業はもちろん、社会・文化的側面から幅広い波及効果できる」とし、「政府が最近、人工知能育成策を出したが、先進国に比べると不十分な水準で全面的な産業基盤の拡充が必要だ」と指摘した。

 これまで停滞期にあった人工知能は、最近になり急速な性能向上を実現し、新しい産業革命を導く未来の成長エンジンとして浮上している。

 IT強国に成長した韓国が新たな飛躍を達成するためには、人工知能分野で劣らず、中心的な地位を確保することが不可欠である。本稿では、韓国国内の人工知能産業基盤を政策的、経済的、社会的、技術的な側面からチェックし、競争力強化のための示唆を導き出す。

 世界の人工知能市場規模は、昨年約1270億㌦で、17年には約1650億㌦へと年平均14・0%の高成長を持続すると予想される。人工知能に関連するスタートアップ企業への投資規模は、10年の4500万㌦から15年には3億100万㌦、投資件数は6件から54件に急増した。

 一方、韓国国内の人工知能市場規模は、2013年に3・6兆ウォンから17年には6・4兆ウォンに成長すると予想される。

 IT企業を筆頭に、数社の大企業が人工知能産業投資と研究を進めているが、まだインターネットやゲームなど、特定の事業に限定されているのが実情である。

 韓国政府は最近、人工知能産業育成政策を策定したが、着手時期や投資規模の面で主要国に比べ遅れていると評価される。韓国政府は、今後10年間で1070億ウォンが投資されているプロジェクトをはじめ、人工知能関連分野に年間総額380億ウォンを投資する計画だが、これは、米国、EU、日本などの先進国に比べ非常に不十分なレベルである。


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