ここから本文です

2017/10/27

<Korea Watch>揺らぐサムスン共和国 第44回                                                              国士舘大学経営学部講師 石田 賢 氏

  • 揺らぐサムスン共和国 第44回

 韓国経済に占める半導体のポジションが高まっている。2017年上半期(1~6月)の貿易統計をみると、半導体の輸出額は韓国全輸出額の16%を占め、半導体が生み出す貿易黒字に至っては全体の53%に達している。自動車、造船などの主力産業が振るわない中、半導体の勢いのみが、韓国経済を支える存在に浮上している。長年、半導体のトップを堅持してきたインテルとサムスン電子の半導体部門を比較すると、17年7月に発表されたインテルの第2四半期実績報告書では、売上高147億6000万㌦(約16兆3900億㌆)、営業利益38億㌦(約4兆2900億㌆)にとどまったのに対し、サムスン電子の第2四半期の半導体部門の売上高は17兆5800億㌆と、インテルの売上高を1兆㌆強上回り(図表①)、営業利益も倍以上の差をつけた。サムスン電子の半導体が、名実ともに世界のトップに躍り出たわけである。

 インテルを追い越したサムスン電子の半導体部門の勢いは、今年の業績を過去最高へと押し上げている。この理由は、世界的な半導体への旺盛な需要が価格上昇をもたらしていることにある。「DRAM DDR4」4㌐ビットは昨年12月末よりわずか8カ月間で67・5%急騰し、NANDフラッシュ128㌐ビットも同期間に37・0%上昇した(図表②は本紙へ)。

 DRAMとNANDフラッシュの単価が大幅に上昇したことで、サムスン電子の17年第2四半期(4~6月)の業績は、売上61兆㌆、営業利益14兆700億㌆、純利益11兆㌆を達成した。営業利益14兆700億㌆のうち半導体のDS(部品)部門が9兆6900億㌆と、実に全社利益の68・9%を占め、半導体事業だけでも8兆290億㌆と全体の57・1%に達した。残り1兆6610億㌆はほぼディスプレー事業による利益である。ただこの状況にサムスン電子は浮かれていられない。半導体価格には好不況のサイクルがあり、これは微細加工を加速する半導体への巨額投資と関連している。


つづきは本紙へ