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2017/02/24

<Korea Watch>トランプ政権や欧州不安が影響

◆現代経済研が報告書、不確実性に陥る韓国経済を分析◆

 現代経済研究院は報告書「韓国経済、不確実性の罠に陥る」を発表した。それによると、米国のトランプ大統領当選後の国内外の金融市場の変動性が大きく拡大。トランプ大統領の当選に米国経済の回復への期待感が高まり、先進国を中心に株価が大きく上昇した。一方、債券市場は、米国の財政拡大を期待と基準金利の引き上げに金利が急騰した。トランプ氏の当選以来、高騰していたドルの価値は、トランプ大統領のドル高けん制発言後に急落した。

 今後のグローバル金融市場は、トランプ政権の政策の不確実性、米国と中国の通商摩擦激化の懸念、英国のEU(欧州連合)離脱、欧州主要国の選挙などで不安定な状態が続く可能性が高い。さらに、国内の政治的な不確実性も高い状況が続いている。ここでは、韓国を取り巻く内外の経済環境の不確実性が国内経済に及ぼす影響を分析してみた。

 最近になり対外経済の不確実性が急激に拡大している。米国、中国、欧州の経済政策の不確実性指数は、2016年下半期から急激に上昇しており、ユーロと円の変動性も拡大している。ただし、株式市場の変動性を示すVIX指数は、短期的に急騰したが、傾向的には下落している。

 国内の不確実性も最近急激に高まっている。昨年末の大統領弾劾事態以後、国内経済政策の不確実性を示す指数は過去最高水準に上昇した。ウォン・ドル為替レートの内在変動性も高まった状況である。国内外経済の不確実性を示す重要指標に基づいて主要分析を通じ、韓国経済の対内外の不確実性を表す指数を推定してみた。不確実性指数は、世界金融危機時に87・6㌽と最も高い水準を記録しており、欧州財政危機時には52・8㌽を記録している。不確実性指数は、国内外の経済政策の不確実性が拡大したことが反映され、16年10月の37・7㌽から同12月には48・0㌽に10・3㌽急騰した。

 国内政治不安によるコントロールタワーの機能低下とそれに伴う経済政策の混乱、トランプ氏の当選以来、米国の政策方向性の不確実性などを勘案すると、年初は、


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