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2017/11/17

<Korea Watch>輸出増加も内需は伸び悩み

◆現代経済研が報告書、来年の主要産業景気を予測◆

 現代経済研究院は報告書「2018年の主要産業別景気見通しと示唆点」を発表した。継続的な需要拡大に伴い、ICT(情報通信技術)業種は、来年も好況を享受する見込みだが、供給過剰と政府による融資規制などの影響によって建設業は鈍化局面を迎えると予想される。世界的な景気回復に伴い、輸出は増加するも、内需は伸び悩む見込みだ。

 2017年第3四半期(7~9月)の経済成長率が上昇し、景気回復の期待感が広がっている。経済成長率は、2016年下半期以降に上昇、2017年第3四半期に前期比1・4%増(前年同期比伸び率3・6%)を記録した。

 製造業とサービス業の生産活動の回復は維持されており、在庫、出荷から判断した産業景気は拡大傾向にある。製造業の生産増減率は第2四半期に鈍化したものの第3四半期に反発し、サービス業の生産増減率は2017年上半期の2%台半ばから第3四半期には3%台に拡大した。製造業の出荷は、全体的に増加傾向を維持しており、長期間減少傾向にあった在庫は第3四半期に増加し、拡張局面に入っているものと判断される。

 2018年に世界経済が成長を維持し、国際貿易が回復傾向を持続すると予想され、韓国の輸出産業に肯定的な影響を与える見込みだ。輸出の増加に支えられ、ICT産業の景気は好況局面、自動車や鉄鋼、機械産業の景気は回復局面を維持すると予想される。長期間にわたる受注不振の影響を受けている造船業の回復は微弱にとどまる見通しだ。しかし、建設業は過剰供給と政府の融資規制政策などの理由から、また石油化学産業は中国の成長鈍化やコスト競争力の悪化などの影響で景気鈍化の局面が予想される。

 ICT産業は2017年全体での生産と出荷は増加し、在庫は減少している。スマートフォン販売部門は不振だが、半導体とディスプレー部門の成長がICT景気を牽引している。2018年のICT産業は、世界景気の成長と第4次産業革命の拡大に起因するICTの需要拡大などによって、生産と輸出の増加は持続する見込みだ。半導体を中心とした好況局面が続くと予想される。


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