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2001/11/23

<韓国文化>アジアの変容と発展を表現

  • bunka_011123.jpg

    「豆ちゃんの不思議な一日」(咸ジン。カプセル、ゴム粘土)

 韓国、中国、日本、インド、インドネシア、タイ、フィリピンのアジア7カ国の20―30代の若手キュレイターが、現地美術調査と議論を重ねてひとつの展覧会を作る新しい共同プロジェクト「アンダー・コンストラクション」(準備中)が、このほどスタートした。その一環として「ファンタジア」と名付けた現代美術展が、今月7日から12月9日まで、ソウルで開催中だ。

 本プロジェクトは日本の国際交流基金が中心となって始められた。アジア各国の若いキュレイターが同じ問題意識を共有して展覧会を作り上げていく中で、お互いの文化と美術に対する理解を深めると同時に、アジア現代美術のレベルアップを図るのが目的だ。

 参加したキュレイターは、韓国が金ソンジョン(アートソンジェ主任キュレイター)、日本が神谷幸江(インディペンデント・キュレイター)、山本淳夫(芦屋市立美術博物館学芸員)など8人、2000年8月の「第1回アジア美術ワーキングセミナー」で各国の現代美術の状況が話し合われ、今年2月の第2回セミナーで全体タイトル「アンダーコンストラクション」が決定し、ローカル展(アジア各国での巡回展示)が決定した。

 日本(10月20日―11月25日、芦屋市立美術博物館)でのローカル展は、「樹海より」のタイトルで、日本とフィリピンの作家による出品で行われている。

 そしてソウル(11月7日―12月9日、スペースima=東亜日報社汝矣島社屋1階)で現在展示中なのが「ファンタジア」だ。会場では韓国、中国、日本、タイの新鋭作家13人が「日常生活の中のまなざし」の視点で、絵画、彫刻、ビデオによりアジアの現状を表現している。

 同展について中国のピー・リー氏は、「ファンタジア展は、東アジアの現代美術の新しい傾向を見せようとする努力の結実である。グローバリズム、都市化、現代化の裏側に隠されたイデオロギーの発見であり、それに対する挑戦だ。ファンタジアは特別な創造力を意味するもので、世の中に対する覚醒の機会を提供するものだ」と説明。

 日本の神谷幸江さんは「ファンタジアはどこにあるのか。それは極東のどこかにある理想郷(シャングリ・ラ)ではない。私たちの日常生活の中で見つける場所だ。全員がそれぞれの日常生活の中でインスピレーションを得て、それを彼らなりの芸術方式で表現している。作家たちが日々の生活をさまざまな角度から再考するとき、私たちが生きている今のこの環境はこの時代を映す創意的なインスピレーションの素晴らしい源になる」と話している。

 韓国の金ソンジョン氏は、「日常生活の中で見えない出来事がこの展示会で表現され、衝撃を与えてくれるはず」と語る。

 ローカル展は今後、インドネシア、インド、フィリピン、タイ、中国で開催。2002年12月には総合展が国際交流基金フォーラムで行われる。