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2009/02/06

<韓国文化>韓国食文化の魅力を紹介

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    キム・レウォン 1981年江陵生まれ。96年にドラマ「私」でデビュー。2003年、ドラマ「屋根部屋のネコ」で日本でも人気韓流俳優に。08年、映画「花影」で日本映画に初出演。

 韓国宮廷料理の伝統を受け継ぐ待令熟手(テリョンスクス)の座をめぐる料理人たちの熱き闘いを描いた料理人ドラマ「食客」が、6日から日本公開される。韓国宮廷料理から家庭料理まで、色鮮やかな料理が多数登場し、韓国食文化への関心を高めてくれるドラマでもある。主演の人気俳優キム・レウォン(金来元)さんに話を聞いた。

 ――ドラマ『食客』の見所は。

 TVシリーズの一般的な撮影期間は4カ月くらいだが、「食客」の撮影は1年もかかった。韓国料理を紹介したり、料理で勝負をしたりするだけでなく、韓国の新旧の文化が葛藤するエピソードもある。鍋料理のようにいろいろな要素が入っているドラマだ。ただ一番感じてほしいのは、突き抜けた明るさで様々な困難を克服していく主人公ソンチャンの姿を見て、視聴者も元気になってほしいという点だ。

 ――料理人に扮するにあたっての苦労は。

 料理人を演じている共演者のクォン・オジュンさん、ウォン・ギジュンさんと3人で料理学校に通った。その他にも、多くの料理番組を観たり、「美味しんぼ」といった料理関連のコミックを読んだ。

 ――韓国料理の魅力は、また得意な料理はありますか。

 例えば、一口にキムチ鍋といっても、各家庭によって様々な味が存在する。特別変わった食材を使わなくても多彩な味を演出できるのが、韓国料理の醍醐味だと思う。

 得意な料理は、チョングッチャン(味噌と大豆を使った日本の納豆汁に似た料理)。『食客』の撮影の時もスタッフに振る舞って、とても好評だった。

 ――日本のファンに一言。

 「食客」は韓国料理の魅力と、料理に対する料理人の熱情を描いたドラマだ。ドラマに出ているキャラクターもみんな自分の夢を持って挑戦している。主人公ソンチャンもどんなに辛いことがあっても、料理があれば幸せな人物だ。夢があってそれに挑戦していくことがどんなに大事なことなのかを感じられるドラマだと思っている。ラブストーリーといったジャンルと同様、国境を越えて十分に理解できるストーリーだと思っている。

 また、ドラマへの興味だけでなく、“食”を中心とした韓国の文化により興味を抱いて頂けるチャンスとも考えている。『食客』を観て少しでも韓国に興味を持ってもらえたら、韓国に来て本場の味や文化に触れてみてほしい。

 ――韓日文化交流について。

 日本にはたくさんの韓国料理店があって、キムチやナムルといった食べ物が好んで食べられていることを聞いている。小さなことではあるが、こうしたこともお互いの文化を知る手がかりになると思う。

 ――今後の予定は。

 2月まで「仁寺洞スキャンダル」という映画の撮影を行っている。その後は久しぶりに休暇をとり、次のステップへの充電期間に充てようと考えている。


■ドラマ『食客』■

 同ドラマは韓国SBSで08年6~9月に放送され、高視聴率を記録した。人気漫画家のホ・ヨンマン氏による100万部を突破した人気コミックが原作。

 朝鮮朝末期に王の寵愛を受けた待令熟手の子孫ソンチャン(キム・レウォン)は、韓国最大の宮廷料理店「雲岩亭」を経営するオ総料理長の息子ボンジュ(クォン・オジュン)と共に育てられる。真面目なボンジュに比べ遊んでばかりのソンチャンだったが、料理の才能が備わっていた彼は、次第に料理に夢中になり、ついには「雲岩亭」の後継者の座を争うことに…。

 2月6日午後8時30分からWOWOWで2話ずつ放送(全24話)。