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2019/06/14

<韓国文化>魯迅の「狂人日記」を韓日競演

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    『狂人日記』

 韓日演劇交流を行っている上野ストアハウス(木村真悟代表)主催のストアハウスコレクション「第7回日韓演劇週間―今、狂うこと。狂わないこと。みなさーん、お元気ですか?」が来月中旬、都内で開催。中国・魯迅の名作「狂人日記」を両国で舞台化した話題作を上演する。

 第7回日韓演劇週間では、韓日劇団のそれぞれ1作品が上演される。

 韓国の劇団新世界は、『狂人日記』を上演。原作は、中国を代表する作家・魯迅の名作。

 1918年、魯迅は「狂人日記」で、封建主義や儒教の弊害によって腐敗した中国を「人が人を取って食う時代」として描いた。それから100年経った現在、世界はどう変わったか?

 同劇は、18年5月の初演で高く評価され、ソウル国際公演芸術祭(SPAF)の国内招請作として、同年秋に再演された。この社会の中で狂人とはいったい誰なのか、この社会で通用する常識ははたして正しいのか、問いを投げかける。

 劇団新世界は10~14年まで「創作集団トゥク」という劇団名で活動、15年、変化と新たな挑戦を目指し「劇団新世界」と改めて活動。以降、精力的に公演活動を実施。

 日本の劇団DangerousBoxは『今日人(きょうじん)。明日狂(あすくる)。』を上演。同じく魯迅の「狂人日記」を、どこまでも一方的に忠実再現した意欲作だ。

 同劇団は08年発足。既存の演劇にとらわれない自由な発想と高いエンターテインメント性をテーマに活動。様々な角度から表現の新しさ、発見と追求を行っている。