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2020/05/01

<韓国文化>韓流シネマの散歩道 神々の乱舞、闘争、そして黄昏  第51回                                     二松学舎大学 田村 紀之 客員教授

  • 韓流シネマの散歩道 神々の乱舞、闘争、そして黄昏  第51回                                     二松学舎大学 田村 紀之 客員教授

    サスペンススリラー『哭声 コクソン』。日本の男優・國村隼がよそ者の男を演じて、第37回青龍映画賞で外国人俳優初の助演男優賞と人気スター賞をダブル受賞した

◆巫俗信仰を追い詰めるキリスト教◆

 神様の話を続けよう。『神々のたそがれ』(アレクセイ・ゲルマン監督、2013年)は難解なSF作品だ。作家のウンベルト・エーコは、「神様でいることはつらい、そしてこのぞっとするような映画の観客でいることもつらい」と評した。

 また、評論家の立花隆はこの映画を4回見て、原題の「神でいることはつらい」という認識は、ダンテの『神曲』を凌駕するものだという(同作品プログラムによる)。


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