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2022/04/29

<韓国文化>料理で知る韓国近現代史

  • 料理で知る韓国近現代史

    「食卓の上の韓国史」

 韓国料理の歴史100年を追った「食卓の上の韓国史おいしいメニューでたどる20世紀食文化史」が、このほど出版された。「食べること」を通して韓国の歴史と社会をダイナミックに描いた話題の一冊だ。料理研究家の高根恵子さんに書評をお願いした。

 東アジア食の人類学・民族学の周永河教授が2013年に書かれた「食卓の上の韓国史」の日本語訳「食卓の上の韓国史おいしいメニューでたどる20世紀食文化史」(周永河著、丁田隆訳、慶應義塾大学出版会)が出版された。韓国を代表する食の人文学者の周教授が書かれたものを、翻訳者の丁田隆教授がわかりやすく、かつ韓国特有の言葉の持つ熱さ、エネルギーを日本語でも感じ取れるように訳した。
 
 過去100年の韓国社会の食の歴史中でも外食産業、専門的飲食店のメニューとそこへ至る各地の料理について、経済、政治、社会の動きとともに書かれているのだが、漢字語には韓国語音のルビ、外来語として定着していて日本でもそのままわかると思われるメニュー名にはハングル表記とカタカナ表記が並び、ハングルを学んでいる私にはうれしい。


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