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2022/10/21

<韓国文化>古代東アジアの悠久の交流

  • 古代東アジアの悠久の交流

    加耶の耳飾り陜川玉田M4号墳出土 6世紀前半 大韓民国国立中央博物館写真提供耳 にとりつける環の下に華麗な飾りを垂らした金製の耳飾り。山梔子(くちなし)の実のような垂れ飾りは大加耶の耳飾りの特徴である。有力者のみが装着できたものである。※同展では右側の耳飾りを展示

 国際企画展示「加耶―古代東アジアを生きた、ある王国の歴史―」が、千葉の国立歴史民俗博物館で開かれている。朝鮮半島の古代国家・加耶の文化と歴史を体感しながら、両地域の悠久の交流を知ることができる。

 加耶とは、日本列島の古墳時代と同じ頃、朝鮮半島の南部に存在した国々のこと。3~6世紀に、海上交易と鉄生産を一体として運営し、東の新羅や西の百済、海をはさんだ古代日本の倭、そして遠く中国などとも交流を重ねながら、大きな成長をとげた。しかし、新羅と百済という強国のはざまの中で、徐々に勢力が弱まり、562年に滅亡した。

 同展は、大韓民国国立中央博物館の全面的な協力のもと、加耶の墳墓から出土した金銀のアクセサリー、整美な土器、武威をしめす武器や馬具、成長の礎となった鉄、そして対外交渉をしめす外来の品々など約220点の資料を展示し、加耶のなりたちから飛躍、そして滅亡までの歴史を明らかにする。日本国内で加耶の至宝が一堂に会して展示されるのは、実に30年ぶり。


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