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2023/01/27

<韓国文化>日本映画界に大きな足跡 寄稿 門間貴志

  • 日本映画界に大きな足跡 寄稿 門間貴志

    『月はどっちに出ている』は53にわたる映画賞を受賞した

 在日韓国人2世の崔洋一監督が、22年11月27日、膀胱がんのために亡くなった。映画監督、脚本家として活躍し、日本映画監督協会理事長を長年務めるなど、日本映画界の発展に貢献した人物だった。門間貴志・明治学院大学文学部教授に、追悼文を寄せてもらった。
◆在日2世の崔洋一監督をしのぶ 門間 貴志(明治学院大学文学部教授)◆

 映画監督の崔洋一が、昨年の11月27日、がんで死去した。73歳であった。崔洋一は、長野県佐久市で在日1世の父と日本人の母のもとに生まれた。東京朝鮮中高級学校を卒業後、東京綜合写真学校に進んだが中退し、70年代前半は、テレビドラマの演出部で助監督を務めた。

 75年には岡本愛彦監督のドキュメンタリー『告発在日韓国人政治犯レポート』にも参加した。78年には、大島渚監督の『愛のコリーダ』や、松田優作主演の『最も危険な遊戯』でチーフ助監督を務めた。


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