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2023/08/25

<韓国文化>美容整形の「聖地」をつくった男  寄稿 鄭憲(アジアン美容クリニック院長)

  • 鄭憲(アジアン美容クリニック院長)

    チョン・ホン 1963年、東京・新宿生まれ。韓国・延世大学校医学部卒。上野にアジアン美容クリニックを開業。帝京大学形成外科、美容外科非常勤講師、アンチエイジング手術を得意とする。

  • 美容整形の「聖地」をつくった男

    美容整形業界の闘いを描く『狎鴎亭スターダム』
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 マ・ドンソクが主演・製作を務める『狎鴎亭スターダム』が9月8日、東京・シネマート新宿ほか全国公開される。美容整形外科が立ち並ぶソウル・江南地区の狎鴎亭アックジョンを舞台に、Kビューティ・ビジネス界の頂点を目指す闘いが描かれる。鄭憲アジアン美容クリニック院長に映画評を寄せてもらった。

 2000年代初め、『冬のソナタ』や『宮廷女官チャングムの誓い』などのドラマ放送を契機に「第1次韓流ブーム」が巻き起こった。

 それに伴い韓国文化、社会に対する関心も集まるなかで、韓国の美容外科の現状が興味本位で伝えられた結果、「美容整形大国」という表現がメディアで使われ始めた。この言葉の裏側には、普通の日本人の感覚=いわゆる「親からもらった体にメスを入れる」行為への抵抗感もあり、少なからず否定的な意味合いも含まれていたと思う。


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