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2013/05/24

<トピックス>済州道・中国資本が大挙流入

  • 済州道・中国資本が大挙流入①

    中国人投資家を対象にした不動産投資説明会

  • 済州道・中国資本が大挙流入②

 済州道を訪れる中国人観光客の増加に伴い、中国資本が済州に押し寄せている。済州道は事業計画を数多く発表し、投資を促進している。

 中国人の済州道観光は2009年で25万8418人だったが、昨年は108万4048人で100万人を突破した。今年に入ってから先月末までの中国人観光客は、前年同期比74・7%増の34万5957人に上る。

 先月末までに済州道への投資を決定した外国資本は14の事業で、5兆6726億ウォン。このうち中国系資本が5兆4938億ウォン(12の事業)を占める。特に、済州道に50万㌦以上の不動産投資をした外国人に永住権を付与する「不動産投資移民制度」が2010年2月に施行し、以後3年間で中国資本が大挙に流入した。昨年末基準で中国人の済州道所有地は192万9408平方㍍で、3年前に比べて50・7倍増えた。

 許認可など行政手続きが進行中のケースを含めると、済州道に投資した中国資本は8の事業所で3兆152億ウォン(投資計画金額基準)規模だ。シンガポールや香港などの華僑圏を合わせると、およそ5兆4938億ウォンとなる。内訳はマレーシア・ベルジャヤグループの休養型住居団地(西帰浦市猊来村)開発事業2兆3992億ウォン、中国・緑地グループのヘルスタウン造成事業1兆1000億ウォンなど。08年まで中国資本の済州道投資が全くなかったのとは対照的だ。

 済州特別自治道によると、昨年末基準で中国人は済州道で1241億ウォン(公示地価基準)相当の土地を保有していると明らかになった。累積取得件数も1548件に達し、初めて米国(1298件)を超えた。08年から中国人に対するノービザ入国が始まり、観光客が急増した影響が大きい。さらに「不動産投資移民制度」が施行されたことで、中国人観光客は毎年40~50%増えている。

 韓国空港公社によると、済州道~中国間の航空機の運航は昨年4670便で、前年の2倍近くに増えた。

 済州道の不動産市場も好況だ。国土交通部によると、昨年、済州道の共同住宅の価格は前年比7・4%上昇した。同期間にソウルが0・3%下落したのとは、対照的だ。

 最近では不動産購入にとどまらず、大型開発事業を進行。ホテルのみならず博物館、テーマパーク、海洋観光団地などを建設し、中国人投資を誘致している。

 投資対象がヘルスケアなどに多様化する兆しもみせている。西帰浦市東烘洞一帯に造成されるヘルスケアタウンは、中国企業の投資事業の中で最も規模が大きい。昨年10月、緑地グループは済州道に現地投資法人を設立し、済州国際自由都市開発センター(JDC)とともに済州ヘルスケアタウンの投資契約を締結。2015年まで第1~3段階過程を経て、医療R&D(研究開発)センター、休養文化施設、宿泊施設などを建設する計画だ。