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2014/07/25

<トピックス>切手に描かれたソウル 第46回 戦争記念館「兄弟の像」                                                   郵便学者 内藤 陽介 氏

  • 郵便学者 内藤 陽介 氏

    ないとう・ようすけ 1967年東京都生まれ。東京大学文学部卒業。日本文芸家協会会員、フジインターナショナルミント株式会社・顧問。切手等の郵便資料から国家や地域のあり方を読み解く「郵便学」を研究。

  • 切手に描かれたソウル 第46回 戦争記念館「兄弟の像」①

    戦争記念館の「兄弟の像」

  • 切手に描かれたソウル 第46回 戦争記念館「兄弟の像」②

    記念切手

◆韓国軍の兄と人民軍の弟の劇的な再会描く◆

 今月12日から三角池の戦争記念館で開催予定だった日本の人気漫画「ワンピース」の特別展が、会期直前の9日になって、突如、原作に〝旭日旗を思わせるイメージ〟が数回登場することを理由に、特別展を企画したイベント会社に対して中止を通告するという出来事があった。これに対して、イベント会社が開催中止の通報の効力停止と展示妨害の禁止を求める仮処分を申請。ソウル西部地方裁判所は、17日、契約通り開催すべきだとの決定を出した。

 戦争記念館については、本連載の第1回でも1994年の開館時に発行された記念切手をご紹介したが、今回は、2001年にミレニアムシリーズ第11集の1枚として発行された「兄弟の像」の切手を紹介したい。

 兄弟の像は、戦争記念館の敷地に入ってすぐのところにあるドーム型の施設の上に建てられている銅像で、南北分断によって生き別れとなっていた兄弟が、韓国戦争の戦場で、韓国軍の将校(兄)と朝鮮人民軍(北朝鮮軍)の兵士(弟)として劇的に再開した場面を表現している。

 ドーム内に掲げられていた説明版によると、像の足元にあるドームは、〝殉国先烈〟の犠牲を表現するものとして、韓国全域から集めた花こう岩を古墳の形に積み上げたもので、ドーム入口の亀裂には南北の分断と統一の念願が込められている。


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