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2014/09/26

<トピックス>張相秀の経営コラム 第4回                                                          張 相秀 亜細亜大学特任教授

  • 張 相秀 亜細亜大学特任教授

    チャン・サンス 1955年韓国生まれ。慶応義塾大学経済学修士、同商学博士。一般財団法人日本総合研究所専門研究員、サムスン経済研究所人事組織室・室長などを経て、現在は亜細亜大学特任教授。

  • 張相秀の経営コラム 第4回

◆サムスンの破壊的革新とグローバル企業への変身(上)◆

 近年になって韓国のマクロ経済や企業経営の勢いが弱まっている。2014年に入って、韓国の代表企業ともいわれるサムスン電子の経営成果も前年同期に比べて大幅に落ちている。売上高も営業利益も2期続けて減収減益となっている。

 これをめぐって、国内はもちろん、日本のマスコミでも大騒ぎである。その多くは悲観的な見通しや評論である。第2四半期(3月~6月)の営業利益が約7200億円で、決して少なくない金額であるが、勢いが衰えたという短期的現象に内外の悪材に基づく論評である。

 ここ10年の間に、このような経験は何回もあったが、サムスン電子もいよいよ頂点に達し、日本のソニーなどの前轍を歩むのではないかとの危惧であろう。実際に、同時多発的に悪材が起きている。

 国外では中国の小米科技(シャオミ)などの急速な追い上げによる中国でのマーケットシェアが急減しており、アジア地域におけるドミノ現象さえ懸念される。


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