ここから本文です

2021/07/16

<トピックス>切手に見るソウルと韓国 第127回 1964年東京五輪㊦                                郵便学者 内藤 陽介 氏

  • 切手に見るソウルと韓国 第127回 1964年東京五輪㊦                                郵便学者 内藤 陽介 氏

    ないとう・ようすけ 1967年、東京都生まれ。東京大学文学部卒業。日本文芸家協会会員、フジインターナショナルミント株式会社・顧問。切手等の郵便資料から国家や地域のあり方を読み解く「郵便学」を研究

  • 切手に見るソウルと韓国 第127回 1964年東京五輪㊦                                郵便学者 内藤 陽介 氏

    1964年の東京五輪参加を記念して韓国が発行した3種の記念切手

  • 切手に見るソウルと韓国 第127回 1964年東京五輪㊦                                郵便学者 内藤 陽介 氏
  • 切手に見るソウルと韓国 第127回 1964年東京五輪㊦                                郵便学者 内藤 陽介 氏

 前回に続いて、今回も、1964年の東京五輪と朝鮮半島の関係についてみていくことにしよう。

 1964年の東京五輪は、1962年にIOC(国際オリンピック委員会)に加盟した北朝鮮が初めて参加する夏季大会だった。

 そこで、韓国としては、なんとしても北朝鮮を上回る選手団を派遣し、一つでも多くのメダルを獲得する必要があった。このため、後援会の支援を受けて、メダル獲得の可能性があるとみられたレスリング、ボクシング、マラソンの有力選手35人が事前に東京に派遣され、練習を積むことになった。

 また、開会式当日の10月10日、韓国郵政は五輪参加の記念切手を一挙に5種(と小型シート5種)発行した。従来の五輪参加記念切手は2種セットだったが、


つづきは本紙へ