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2009/11/06

<週間ダイジェスト>10月29日~11月4日

4日■韓・アルジェリア外相会談

 アルジェリアを訪問中の柳明桓・外交通商部長官は、首都アルジェでメルデチ外相と会談し、エネルギー分野での協力を続けることで合意した。両外相はこのほか、両国高官の交流、建設・インフラ、産業、開発、文化分野の協力、来年の国交樹立20周年記念行事などについても意見交換を行った。柳長官は特に、自動車、家電、情報技術(IT)など韓国が比較的優位にある分野での協力拡大を希望した。

3日■北が核燃料棒の再処理完了

 朝鮮中央通信は、北朝鮮が使用済み核燃料棒8000本の再処理を8月末までに終え、抽出したプルトニウムを核抑止力強化のため武器化することに「注目に値する成果があった」と報じた。北朝鮮は4月、国連安全保障理事会がミサイルを発射に厳しい対応をしたことに反発、寧辺の核施設で使用済み燃料棒の再処理作業を開始したと明らかにした。北朝鮮外務省は、朝米会談を行うよう米国側に求めており、今回の主張は米政府に圧力をかける狙いとみられる。

2日■「アラオン」が仁川港入港

 韓国初の国産砕氷船「アラオン」が仁川港に入港し、韓国海洋研究院の極地研究所に引き渡された。12月末に南極に向け出発する予定で、東海で運航能力と研究装備性能の最終試験を行う。アラオンは事業費1030億ウォンで建造され、重さ7480㌧、全長110㍍、幅19㍍、最高速度16ノツト(時速約30㌔)の最先端研究用船舶。60種余りの先端研究装備とヘリコプターを搭載し、乗組員25人と研究員60人を乗せ、厚さ1㍍の氷を割りながら時速3ノツトで運航する。

1日■新型インフル危機段階に

 韓国政府は、新型インフルエンザによる国家伝染病の災害段階を4段階のうち最も高い「深刻」に引き上げる方針を決めた。保健福祉家族部は「1日の患者発生数が1万人を超えるなど、状況が悪化し続けており、災害段階の引き上げは避けられない」と発表。中央災害安全対策本部で旅行・行事の自粛令、軍医療要員の投入、感染検査期間短縮のための検査キット供給、治療薬タミフルなどの誤・乱用防止策などを講じる。

31日■李厚洛(イ・フラク)氏が死去

 元中央情報部長の李厚洛氏が午前11時45分、ソウル市内の病院で死去した。享年85歳。李氏は慶尚南道・蔚山生まれ。46年に軍事英語学校を卒業し、61年の軍事クーデター後に国家再建最高会議の公報室長、63年に朴正熙大統領の秘書室長に任命された。72年5月、中央情報部長として平壌で金日成主席と会い7・4南北共同声明を発表。79年に国会議員に当選したが、翌年、新軍部に不正蓄財を追及され公職から退いた。

30日■アフガン追加支援案発表

 韓国政府は、アフガニスタンに派遣している民間要員による地域復興支援チーム(PRT)の増員と、PRTの警備を担当する「警備兵力」の派遣方針を発表した。PRT要員は130~150人に増え、警備兵力は特殊戦司令部を母体とする270~280人で構成される。外交通商部は「アフガンの安定化と再建に協力するため、PRTの拡大を決めた」と説明した。来月、関係官庁合同調査団を現地に派遣する。

29日■南北予備接触を継続中

 国家情報院の元世勲院長は国政監査で、南北首脳会談に関する予備接触について、「(相手がいる問題なので)確認には応じられない」と述べつつも、南北首脳会談開催の必要性については「南北問題と北朝鮮核問題の解決に役立つならいつでも可能だ」と語り、現在、北朝鮮と対話を続けていることを示唆する発言をした。北朝鮮への人道支援については、軍糧米への転換が難しいトウモロコシを支援する案を検討していると語った。