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2010/10/01

<週間ダイジェスト>9月23日~9月29日

23日■尹長官、G20議題調整へ

 企画財政部の尹増鉉長官が秋夕(旧盆)の連休にも海外歴訪を続け、11月にソウルで開かれるG20(20ヶ国・地域)首脳会合の中核議題をめぐる主要国の意見調整が進んでいる。特に欧州の中核国となるドイツは、G20議長国・韓国の企画財政部長官の来訪に感謝を示すとともに、主要議題に対する韓国の立場を最大限尊重すると表明した。

24日■ア・太平洋サミット、浦項に確定

 慶尚北道浦項市が、2012年に開かれる第10回アジア太平洋都市サミットの開催地に確定した。同市によると、サミット事務局は、次回開催地に名乗りを挙げた浦項市と日本の熊本市を対象に、基礎資料、現地視察結果、会員都市の意見などをまとめ審査した結果、開催地を浦項市に決定。先ごろ、市に通知した。浦項市はサミットを2012年10月ごろ、3日間の日程で開催する計画だ。

25日■「北は非核化履行の決断を」

 外交通商部の申珏秀第1次官(長官代行)は、米ニューヨークでの国連総会で演説し、北朝鮮が制裁と孤立から抜け出すには、まず非核化の公約を履行していくとの戦略的決断を下すべきだと述べた。韓国政府代表として国連総会に出席中の申次官は、李明博大統領が8月15日の光復節記念式典で提示した、平和共同体、経済共同体、民族共同体の3段階の南北統一案についても説明した。

26日■元挺身隊女性ら再審査請求

 太平洋戦争中に勤労挺身隊として日本に強制徴用された韓国人女性とその遺族に対し、日本政府が厚生年金の脱退手当として1人当たり99円を支給した問題で、元勤労挺身隊女性らが再審査を請求した。元勤労挺身隊女性らは「年金脱退手当は強制労働被害者の権利を回復する一環として支払われるべきだが、99円は常識以下の措置だ」と指摘している。

27日■韓米、合同対潜水艦訓練開始

 韓国軍と米国軍が、黄海上で合同対潜水艦訓練を開始。10月1日まで実施される。北朝鮮による韓国哨戒艦「天安」撃沈事件を受けたもので、対北朝鮮抑止のメッセージとともに、相対的な連合対潜戦能力と相互運用性の強化を目的に、格列飛列島などの韓国軍作戦区域で展開される。

28日■北の党代表者会、44年ぶりに開催

 北朝鮮は、44年ぶりとなる朝鮮労働党代表者会を開き、金正日総書記の後継者、三男・正銀氏を党中央軍事委員会副委員長と党中央委員会委員に選出した。正銀氏には、27日付で朝鮮人民軍大将の称号が与えられている。朝鮮人民軍を管掌し、軍事政策を総括する中央軍事委委員長には金総書記が再び選任された。党にはこれまで中央軍事委副委員長職がなかったとされ、正銀氏のために新設したのでは、との見方も出ている。党政治局常務委員には、金総書記と金永南最高人民会議常任委員長、崔永林・内閣首相、趙明禄・国防委員会第1副委員長、李英鎬・総参謀長の5人が選出された。正銀氏とともに「軍大将」の称号を与えられた金総書記の実妹、金敬姫・党軽工業部長は党政治局員に任命された。金敬姫氏の夫である張成沢・国防委員会副委員長は、政治局員候補と中央軍事委員に選ばれた。政治局員には金総書記をはじめ、金永南氏、崔永林氏ら17人が、政治局員候補には張成沢氏ら15人が選任された。

29日■北の権力継承「影響ない」

 青瓦台は、北朝鮮の金正銀氏に朝鮮人民軍大将の称号が与えられたことについて、故金日成主席から金正日総書記、正銀氏への3代世襲という権力継承の構図を公式化したと判断しているが、権力継承の表面化が直ちに南北関係に影響を与える事案にはならないとの見方を示している。