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2010/12/10

<週間ダイジェスト>12月2日~12月8日

8日■北の局地的挑発に備え韓米合意

 北朝鮮による韓国延坪島砲撃を受け、韓国軍の韓民求・合同参謀本部長と米軍のマレン統合参謀本部議長が、ソウルで会合した。韓米は北朝鮮の情勢を評価した上で、局地挑発に備えた計画を全面的に保管することで合意。双方は北朝鮮の内部情勢を考慮すると、韓半島での全面戦争の可能性は低いと評価しながらも、北朝鮮による新たな形の局地的挑発は続くと判断した。

7日■ICCの北調査を政府が歓迎

 政府は、国際刑事裁判所(オランダ・ハーグ、ICC)が北朝鮮の韓国延坪島砲撃と韓国海軍哨戒艦「天安」沈没事件に対する予備調査を開始したことに歓迎の意を示した。政府関係者は、「政府が直接介入する時効ではないとしながらも、韓国はICC当事国として協力の義務があり、また両事件の直接の被害者だ」と述べ、資料提供など積極的に協力していくというのが韓国政府の基本立場だと明らかにした。

6日■大青島など29カ所で海上射撃訓練

 合同参謀本部は、仁川・大青島など29カ所で、12日まで海上射撃訓練を実施すると明らかにした。訓練を実施するのは、黄海では、大青島南西部、忠清南道・泰安半島沖の格列飛列島南方、大川港近海、安興南方、全羅北道・於青島西方、全羅南道・黒山島南西部など16カ所。東海では、江原道・江陵東方、慶尚北道の浦項東北部、鬱陵島近海、迎日湾東方など7カ所。南海では、慶尚南道の欲知島南東部と巨済島南東部、済州島東方など6カ所。

5日■北朝鮮が韓国の射撃訓練に対し警告

 北朝鮮は、北朝鮮軍の延坪島無差別砲撃で高まった南北関係の緊張と関連し、「これから事態がどうなるかは誰も予測できない」と明らかにした。北朝鮮は朝鮮中央通信を通して、「6日から南朝鮮が大青島を含む29カ所で射撃訓練を実施すると明らかにした」とし「李明博が第2の延坪島事件を操作し、戦争の火ぶたを切ろうとしている」と非難した。中央通信は今回の報道について「委任に従った」とし、国防委員会や最高司令部などの指示に従ったことを明らかにした。

4日■李大統領、金国防部長官に任命状

 李明博大統領は、新任の金寛鎮国防部長官に任命状を授与した。全羅北道出身の金長官は、今年で61歳。第3軍司令官、合同参謀本部作戦本部長、合同参謀本部議長、第2軍団長を歴任し、政策と戦略分野に幅広い専門性と見識を備える。就任当日から延坪島の海兵隊部隊を訪れ、指揮統制室や砲陣地、レーダー基地などを視察し、将兵を激励。また、合同参謀本部の指揮統制室で懸案を点検し、北朝鮮の挑発に関する戦術を議論した。

3日■海兵隊を「国家戦略機動部隊」に

 大統領直属機関の国防先進化推進委員会が、海兵隊を「国家戦略機動部隊」にする内容を骨子とする69の国防改革課題を来週初めに李明博大統領に建議する予定だ。海兵隊は現在、上陸作戦やソウル西側の防護任務を遂行している。委員会が建議する新たな海兵隊の任務は、即応部隊の役割を果たしながら、敵後方への侵入や上陸作戦を遂行し、北朝鮮の事態急変時には多目的機動打撃も行うというもの。

2日■金長官がギリシャ外相と協議

 欧州安保協力機構(OSCE)首脳会議に出席するためカザフスタン・アスタナを訪問している外交通商部の金星煥長官は、ギリシャのドルツァス外相と会談し、朝鮮半島情勢や両国の懸案について意見を交換した。金長官はギリシャ政府が北朝鮮による韓国・延坪島砲撃を非難する声明を発表したことに謝意を表明。ドルツァス外相は、朝鮮半島問題における韓国支持の立場を言明した。