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2014/03/21

<週間ダイジェスト>3月13日~3月19日

19日■韓国、クリミア編入「認めない」

 外交部は、ロシアによるウクライナ南部のクリミア半島の編入について、「認めない」とする報道官声明を発表した。声明では、「ウクライナの主権、領土保全と独立は必ず尊重されなければならない」と強調した。韓国政府は、欧米など国際社会と歩調を合わせているが、国際法違反などを指摘した他国に比べては厳しくない。同盟国である米国の姿勢や国連安全保障理事会の非常任理事国としての責任などを踏まえ、国際社会と足並みをそろえつつ、ロシアとの関係に配慮した。

18日■モンゴル財務相と協力策を協議

 玄旿錫・企画財政部長官は、ソウルの政府庁舎でモンゴルのオラーン財務相と会談し、税制政策などの分野における交流、協力の強化について協議した。両国が1990年の国交樹立以降、友好関係が深まっていることを確認し、韓国の対外経済協力基金(EDCF)や知識共有プログラム(KSP)を通じた交流を拡大することなどで一致した。韓国、中国、ロシア、モンゴルによる豆満江開発計画も協力強化で合意。

17日■韓国戦争時の中国兵の遺骨返還へ

 韓国戦争で戦死した中国軍兵437人の遺骨が今月末、中国に返還されることが決まった。国防部は、京畿道坡州市の韓国軍部隊に設けられた「中国軍兵遺骨臨時安置所」で遺骨の入棺式を行った。入棺式には中国政府高官ら8人が出席。今月末に仁川国際空港で行われる引き渡し式を経て、遺骨は中国に返還される。この遺骨は江原道・横城や鉄原などで発掘され、両国間で引渡しが合意されていた。

16日■北朝鮮、東海にロケット砲発射

 合同参謀本部は、北朝鮮が東海に向けて短距離ロケット砲計18発を発射したと発表した。ロケット砲は北朝鮮東部の元山付近から発射され、公海上に落下したとされる。韓国軍は追加発射に備え、対北朝鮮監視態勢を強化した。合同参謀本部は北朝鮮に対し、「軍事的緊張を高める挑発行為を直ちに中止するよう求める」と発表した。韓国軍は発射体の射程距離などから、地対地ロケット砲「フロッグ」の可能性が高いとみている。

15日■朴大統領、安倍首相発言を評価

 朴槿惠大統領は、安倍首相が14日の国会答弁で村山談話と河野談話を継承する立場を発表したことについて、「継承を表明したのは幸いだと考える」と評価した。しかし安倍首相は慰安婦問題で強制連行を裏付ける資料がないとの見解を維持しており、河野談話の作成経緯の検証を予定通り進めれば、談話の正当性を傷つける恐れがある。今回の安倍首相の発言は河野談話検証に対する批判を沈静化する狙いがあるとみられる。

14日■大統領直属・統一準備委員会発足

 青瓦台(大統領府)の朱鉄基・外交安保首席秘書官は、統一準備委員会の構成と方針を発表した。今後、統一の準備に向けたプランを作成し、各分野の課題について研究を行う。また、統一に対する世代間の意識のギャップを埋め、社会的合意を生み出すため、政府機関、社会団体、研究機関の協力を推進していく。同委は朴大統領が委員長を務め、50人以内の政府、民間委員で構成される。

13日■開城団地、南北委員会が初会合

 韓国と北朝鮮の経済協力事業、開城工業団地の法的トラブルを取り扱う南北の共同組織である「商事仲裁委員会」の初会合が、同団地内で開催された。韓国からは委員長の崔基植・統一法務課長ら5人、北朝鮮からは委員長のホ・ヨンホ中央特区開発指導総局処長ら5人が出席した。同委は昨年9月に開城工業団地が稼働再開した際に、南北の合意により構成された裁判所に準ずる組織で、案件が生じた場合に開催される。