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2014/04/04

<週間ダイジェスト>3月27日~4月2日

2日■安哲秀代表「与野党の特使派遣を」

 新政治民主連合の安哲秀・共同代表は国会演説で、南北関係改善に向けた政府の努力を支持するとしたうえで、最大野党として協力することがあれば最大限協力するとの姿勢を示した。また、必要に応じて、与野党議員で構成する特使を北に派遣することや、南北首脳会談を開くことなども検討すべきと強調した。

1日■軍事境界線付近の島に無人機墜落 

 韓国政府関係者は、海上の南北軍事境界線と位置付けられる北方限界線(NLL)に近い黄海の白翎島で、3月31日午後4時ごろ、国籍不明の無人航空機1機が墜落したと発表した。韓国軍当局が機体を回収して、北朝鮮との関連性などについて調べた。同機のエンジンは日本製で、部品は中国製。全長は2~3㍍で小型カメラも搭載されている。政府関係者は2日、「機は北朝鮮製」と発表した。

31日■韓国・ベトナム国防相会談開催

 金寛鎭・国防部長官は、ソウルの同部庁舎でベトナムのフン・クアン・タイン国防相と会談した。会談では地域の安保情勢や国防・防衛産業協力の拡大策など、双方の関心事について話し合った。国防部は、「北朝鮮と友好協力関係にあるベトナムの国防相が、ベトナム戦争参戦国である韓国を訪問して金長官と会談したことは、過去の歴史を越えて未来志向的な両国関係の一面を示すもの」と強調した。さらに、「韓国の対北朝鮮政策についてベトナム側の認識を高める契機になる」と説明した。

30日■北が「妄言・中傷の中止」を警告

 南北高官級協議の北朝鮮側代表団が報道官談話で、韓国軍が黄海一帯で北朝鮮に向けて北を非難するビラを散布したと主張し、相互の誹謗中傷を中断するとした合意を履行するよう韓国側に求めた。これに対し韓国政府は、「北朝鮮に対する誹謗中傷を行ったことはない。民間団体やマスコミが憲法で保障されている表現の自由を行使することに対し、法的根拠のないまま制限することはできない」と強調した。

29日■韓米 北韓の戦術核で抑止力拡大を

 米国のシンクタンク、CNAS(新アメリカ安保センター)は政策研究報告書を発表した。報告書では、「韓米両国は、北朝鮮が今後3年以内に戦術核兵器を実践配備する可能性があり、有事の際の戦術核の使用を抑止する対策づくりを急ぐべきだ」と強調した。さらに、「北がテロ、化学兵器、サイバーテロなどでソウルを攻撃する場合、深刻な混乱が生じ、韓米両国が重大な譲歩を迫られる状況が起こり得る」と指摘した。

28日■誘導弾高速艦を海軍に引き渡し

 防衛事業庁は、誘導弾高速艦を海軍に引き渡したと発表した。同艦は2011年12月に韓進重工業で建造が開始された。誘導弾高速艦は、老朽化した高速艇を代替する艦艇で、今後は沿岸や港湾の防衛、哨戒などの任務を遂行する。艦対艦誘導弾や76㍉艦砲などを搭載。450㌧級で、最高時速74㌔。艦名は韓国戦争に参戦した朴東鎮・中士(軍曹)にちなんで名づけられた。朴中士は1950年8月の仁川・霊興島奪還作戦の際に、敵の攻撃に倒れた。

27日■NLL侵犯の北朝鮮漁船を拿捕

 合同参謀本部は、黄海上の南北軍事境界線とされる北方限界線(NLL)を侵犯した北朝鮮の漁船1隻を拿捕したと発表した。同漁船は、NLLを越えて韓国側に1・8㌔侵入。韓国軍は海軍高速艇を出動して、数回にわたり通信による警告や警告射撃を行うなど、北朝鮮側に戻らせる措置を取ったが、漁船が応じなかったため拿捕した。合同参謀本部は、「悪天候で視界がよくない状況で、漁船が進行方向を定めることができずにいた」と述べ、漁船が潮流に流されNLLを越えた可能性があることを示唆した。