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2017/04/14

<週間ダイジェスト>4月6日~4月12日

12日■文在寅氏「4大河川事業を再調査」

 李明博・元大統領が進めた4大河川整備事業について、共に民主党の大統領候補、文在寅氏は、「大統領に当選すれば、4大河川整備事業によって破壊された慶尚北道の洛東江を復元するのに力を注ぐ。最初から最後まで正常な事業ではなかった。国民の税金を浪費したかどうか、全面的に再調査する」と述べた。李明博・元大統領は、数十兆㌆をつぎ込んで4大河川整備事業を進めたが、水質が悪くなるなど、多くの問題が浮上している。

11日■金正恩氏出席し最高人民会議開催

 朝鮮中央通信は、平壌で最高人民会議(国会に相当)の第13期第5回会議が開かれ、金正恩・朝鮮労働党委員長が出席したと報じた。会議では組織問題に関する議論もあったと報じたが、1月に党組織指導部から調査を受け国家保衛相(秘密警察トップ)を解任されたと伝えられる金元弘氏の後任などに関する発表はなかった。

10日■韓米両軍が大規模な物資補給訓練

 韓国軍と韓米連合司令部が、慶尚北道・浦項一帯で、有事が発生した場合に後方から物資を補給する大規模な訓練を始めた(21日まで)。海外からの増援戦力を含む約2500人の米兵と、約1200人の韓国兵が参加する。韓米両軍は有事を想定し、空中と地上、海上、宇宙、サイバー空間すべてを活用して両軍の後方支援能力を統合する訓練を行う計画だ。軍需品が集まる港が破壊された場合、迅速に復旧するシナリオも盛り込まれている。

9日■大統領選支持率、安氏が文氏を逆転

 大統領選(5月9日投開票)の支持率調査で、これまでトップを独走してきた進歩(革新)系最大野党「共に民主党」の文在寅前代表を中道系「国民の党」の安哲秀前代表が上回るという結果が出た。世論調査会社のコリアリサーチが発表した大統領選の支持率調査結果によると、安氏が36・8%で1位を記録し、文氏が32・7%で2位となった。世代別では、19~29歳、30代、40代の支持率は文氏が高く、50代以上では安氏の方が高かった。また、文氏は進歩層からの支持が安氏よりも多く、安氏は文氏に比べ保守層と中道層からの支持が多かった。

8日■米中首脳会談、北核問題で平行線

 トランプ米大統領と中国の習近平国家主席は、フロリダ州パームビーチの高級別荘「マールアラーゴ」で首脳会談を行い、北朝鮮の核開発阻止に向けた協力を強化することで合意した。ただ、議論は平行線をたどり、2日間続けてきた北朝鮮問題の調整は失敗に終わった。トランプ氏と習氏はこの日首脳会談後に、共同会見はもちろん、共同声明も発表しなかった。

7日■朴槿惠氏元側近の逮捕状請求を検討

 検察の特別捜査本部は、収賄容疑などで逮捕した朴槿惠前大統領の側近だった禹柄宇・元青瓦台(大統領府)民政首席秘書官を職務放棄などの容疑者として取り調べた。現在、禹氏の逮捕状を請求するかどうかを検討している。禹氏は前大統領の親友、崔順実被告の国政介入を知りながらも黙認、ほう助した職務放棄の疑い、青瓦台の意向に従わない文化体育観光部幹部らに対する不当な人事措置を要求した職権乱用の疑いなどが持たれており、検察はこれらの容疑を厳しく追及した。

6日■韓国軍、射程800㌔ミサイル実験成功

 韓国軍が、北朝鮮全域を射程圏内に収める射程800㌔の弾道ミサイルの発射実験に成功した。有事が発生した際に北朝鮮の戦争指揮部に報復する上で核心となる戦略兵器で、発射実験の成功はミサイル開発に執着する北朝鮮の金正恩政権に対する強力な警告メッセージになるとみられる。実験は韓民求・国防部長官が立ち会う中で実施され、発射から飛行、標的の攻撃まですべてのプロセスで基準値を満たしたとされる。