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2018/06/22

<週間ダイジェスト>6月14日~6月20日

20日■8月の韓米軍事演習中止を発表

 韓米軍当局は、8月に予定していた韓米両軍による定例の合同指揮所演習「乙支フリーダムガーディアン」(UFG)を中止すると発表した。北朝鮮の安全保障への懸念を解消すると同時に、非核化履行に向けた措置を促すため、演習の「一時中止」を決めた。これは米国にとっては、「敵国」の北朝鮮が強く要求してきた敵対行動の撤回を一時的に受け入れたという意味も持つ。

19日■金正恩氏、習主席と3度目の会談

 北京を訪問している北朝鮮の金正恩・国務委員長(朝鮮労働党委員長)が、人民大会堂で習近平国家主席と会談した。金委員長は12日の朝米首脳会談に関連して、「会談での共通認識を一歩ずつ確実に履行すれば、朝鮮半島の非核化は新たな重大局面を開く」と述べた。両首脳の会談は金委員長が訪中した3月と5月に続き3度目。夫人や高官らと共に金委員長を迎えた習主席は「情勢がどう変わろうと両国関係に変化はない」と北朝鮮との関係の重要性を強調。

18日■韓米外相が電話会談、協力で一致

 外交部は、康京和長官がポンペオ米国務長官と電話会談したと発表した。同部によると、ポンペオ氏は12日の朝米(米朝)首脳会談での合意を受けた北朝鮮との今後の交渉に関する米国の準備動向を詳細に説明し、康氏は北朝鮮と14日に開いた将官級軍事会談の結果や南北共同連絡事務所の設置準備など、南北関係の進展状況を伝えた。また、韓米の緊密な連携を基に朝米の後続交渉を準備していくことで一致した。電話会談は20分ほど行われた。

17日■漂流の北朝鮮船員1人が韓国亡命

 海洋警察当局が東海で救助した北朝鮮の船員5人のうち1人が亡命の意思を示し、4人だけが15日に北朝鮮に送還された。韓国政府関係者が明らかにした。海洋警察は11日午前、韓国漁船の通報を受けて出動し、江原道・束草沖で漂流していた北朝鮮の漁船を救助した。漁船には5人が乗り込んでいた。北朝鮮が今回4人の送還問題を議論した際、亡命者に対してどのような反応を示したかは確認できていない。

16日■李洪九氏と中曽根康弘氏が共同宣言

 李洪九・元国務総理と中曽根康弘元首相が都内で、韓日関係の発展のための共同宣言「韓日が共有する5つの価値とビジョン」を発表した。2人は同宣言で「韓国と日本は1965年の国交正常化以降、さまざまな分野で密接な協力関係の構築を目指し、ともに歩んできた」とし、「民主、平和、人権、法の支配、自由という、共有する五つの価値にのっとり、関係をいっそう発展させていく必要がある」と語った。

15日■朴前政権への裏金上納、3人に実刑

 朴槿惠・前大統領(収賄罪などで公判中)の在任中に情報機関・国家情報院(国情院)の特殊活動費を裏金として青瓦台(大統領府)に上納したとして、特定犯罪加重処罰法上の国庫損失や贈賄などの罪に問われた国情院の元院長3人に対する判決公判が、ソウル中央地裁で行われた。地裁は南在俊被告に懲役3年、李丙琪被告=元駐日大使=に懲役3年6カ月、李炳浩被告に懲役3年6カ月と資格停止2年の判決をそれぞれ言い渡した。

14日■10年ぶりに南北将官級会談開催

 韓国と北朝鮮は、軍事境界線がある板門店の北朝鮮側施設「統一閣」で将官級軍事会談を行い、黄海地区と東海地区の南北間軍通信線を完全に復旧させることで合意した。南北は07年12月以来、約10年ぶりに開かれた今回の会談で、板門店の共同警備区域(JSA)を試験的に非武装化することなどについても意見を交わした。ほかに、04年6月の南北将官級会談で合意した黄海海上での衝突防止に向けた措置を厳守していくことでも一致し、これらを盛り込んだ共同報道文を発表した。